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うさん臭い話と「維新」

 政権末期ともなると胡散臭い話がつきないが、けったいなことに、そのウサン臭さの火元が民主党の小沢一郎元代表と知れば、なんのことはない民主党の権力争いが日本の政治を暗くし、国民の安全・安心に赤信号を点すことになるのではないか。
 政治の要諦は国土を守り、国民の安全と生活の安心感を確保することだが、内外多事多難の折、内閣を構成し、支えるべき与党が、内部からの倒閣運動にエネルギーを割かねばならぬとは、文字通りの末期現象である。
 民主党内の小沢の子分は、ヤクザの世界のように仁義を切っているつもりかもしれないが、見ていると古くてナンセンスで、ひと昔前の白黒の「清水の次郎長」や「国定忠次」の映画を見ている感じである。
 そういえば小沢政治そのものが古くて役立たずの前世紀の遺物といえる。民主党は独裁型が好きなのか、体質が組合型なのか、民主主義政治についていえば、マッカーサーの戦後批判ではないが、まだ12歳である。
 自民党ですら、長い年月の垢を落とし、自己改革を進めているというのに、民主党は選りによって、最も古風な田中角栄―竹下登―金丸信ラインをいまに引く小沢政治を信服するグループがいる。
 親分の一大事だからとて、その処分に待ったをかけるべく、16人のチンピラ議員が脱党まがいの「会派離脱」を表明したが、世間は、次の選挙が危ないから親分にすがりついた、と笑っている。
 彼ら16人組の決起を材料に親分がどう地獄からの脱出メニューを勘案するのか、その第一陣に側近の松木謙公農水政務官が辞任した。
 前後して、原口元総務相が、小沢のキモ入りで東国原前宮崎県知事や河村名古屋市長らと、「維新の会」とやら、ウサン臭い政治結社で、危険水域の小沢チンピラを救済しようとしている。
 コットウ入りしている古い角栄、金丸流の親分を神格化しているこの動きを日本のだれが「維新」などと思うものか。それが証拠に声をかけられた橋下大阪府知事は「今回は乗りません」と体よく拒否した。
 原口という男、見た目に賢そうで、話ぶりもしっかりしているが、出処進退の一番の要どころで歴史の笑いものになるなかれといいたい。彼は、ポスト菅をささやかれ、いまのうちに小沢と小沢派に貸しをつくり、そのうち小沢の遺産をそっくり引き継ごうという助平根性だが、そのような小手先の器用さで日本の政治をリードできるほど世の中は甘くない。
 国民はヤクザ型の支配する政治に「ノー」と明確に答えるだろうし、調子に乗っている河村名古屋市長の顔にも泥がつくかもしれない。【押谷盛利】

2011年02月25日 16:05 |


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