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借金1兆円の県財政(見聞録)

 滋賀県の2011年度当初予算案が発表された。一般会計の総額は4984億円。この1年間、福祉や教育、公共工事、職員の給与などを賄う。
 4984億円のうち、滋賀県が自前で調達できているのは約半分の2361億円にすぎない。残りは国から支給される「地方交付税」や「国庫支出金」。そして、「県債」という名の借金で賄っている。
 毎年、借金を重ね、その残高は過去最悪の1兆0282億円に達した。県の台所事情は危機的だ。
◇県予算を嘉田さん一家の家計に置き換えてみると―。
 地方の零細企業に勤務する嘉田さんの月給(県税など自主財源)は23万円しかない。
 しかし、受験対策の学習塾通いなど子どもの教育費に12万8000円を出費している。祖父母の介護や医療(健康福祉費)に8万2000円、家の修繕(土木交通費)に4万5000円、防犯対策(警察費)に2万9000円を使った。ローン返済は月々7万9000円にのぼり、家計を圧迫している。他にもいろいろと出費が…。
 給与では足りないので、親からの仕送り(地方交付税、国庫支出金など)18万2000万円を頼っているが、不足分は銀行からのローン(県債)で7万9000円を埋め合わせ。
 祖父母の介護費用は年を追うごとに増えそう。かといって子どもの教育費を削るのは…。家の修繕も気がかり。地震、大雨に耐えられるかしら…。
 零細企業ゆえ給与が増える見込みもなく、家計が火の車の両親からの仕送り増額も見込めない。借金は増え続けている。嘉田さんは頭を悩ます毎日―。
◇自治体の財政再建には何が必要なのか?
 少子高齢化による生産人口の減少で財源増加は見込めない。しかし、福祉費や公債費(借金返済)は増え続ける。
 ゆえに事業の切り捨てによる歳出圧縮か、増税による歳入の確保かの二者択一を迫られよう。
 優先すべきは前者。まずは徹底的に無駄な事業を省き、それでも再建の道筋が立てられないなら、教育や福祉といった聖域にも踏み込まなければならない。
 借金の放置は、我々の子ども、孫を苦しめることになる。県の覚悟、県民の我慢が求められている。

2011年02月08日 15:19 |


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