滋賀夕刊新聞社は滋賀県長浜を中心に政治、経済、文化の情報をお届けする新聞です。



2010年11月30日

三すくみの役者達(見聞録)

 「三すくみ」の役者はヘビ、カエル、ナメクジ。ヘビはカエルをやすやすと食べ、カエルはナメクジを舌で巻き取ってしまう。そして、ナメクジはヘビを食べる、のか?
 ナメクジがヘビを食べるのは合点がいかないのだろう、ちまたには「ナメクジの粘液をヘビが恐れる」「粘液でヘビが溶ける」「ヘビがナメクジを食べると粘液が詰まって窒息死する」など諸説ある。
 三すくみの語源となった中国の古典には「螂蛆(ナメクジ)食蛇、蛇食蛙、蛙食螂蛆、互相食也」とあるが、やはり俗説であり、ナメクジはヘビを食べないし、恐れられたりもしない。でも、ナメクジはそういう「役回り」となっている。
 もっと身近な三すくみはグー、チョキ、パー。石はハサミを砕き、ハサミは紙を切り、紙は石を包み込む。こちらは分かりやすい。
◇自治体、企業、政治家の関係も三すくみ。
 自治体は事業の許認可権や入札執行権限を持つから企業に強い。企業は献金などを通して政治家を養う。政治家は自治体の施策に対して議案の可否権を持つ。
 この三すくみの関係が時として悪用される。
 ある企業が工事入札に参加できるように政治家に頼んで自治体に圧力をかけたり、逆にライバル業者を排除させるための圧力もある。
 先週金曜日、市民交流センターで開かれた長浜市の不当要求対策研修会。県警の不当要求対策官が県内の過去の事例を紹介していた。
 パチンコ店の増築が建築基準に合致しないにもかかわらず、パチンコ店の依頼を受けた県議会議員が県職員に圧力をかけ、認可を強要した事件は、議員が逮捕され、職員も書類送検された。
 旧木之本町では町議が入札指名業者を教えるよう職員を脅迫したり、因縁をつけて現金を脅し取る事件があった。
◇企業と政治家の癒着は越後屋と悪代官の時代から絶えることはないが、最後はお白洲に引き出され、法の裁きを受けることになる。
 気がかりなのは、これまでエセ同和、エセ右翼、陸漁師、政治家などが不当要求の主役だったが、最近は無理難題を押し付け、暴力に及ぶ「キレる市民」が目立っているという。毎年、逮捕者も出ている。

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2010年11月29日

龍馬暗殺と明治維新

 NHKの大河ドラマ「坂本龍馬」は28日終わった。最終回は近江屋の2階で中岡慎太郎とともに暗殺された。
 龍馬は海援隊で夢を世界に、中岡は陸援隊で日本の守りをと、その志の大きさと私利私欲を離れた国家愛の崇高さに心打たれぬ日本人はあるまい。
 龍馬暗殺の3カ月後、明治維新は成り、日本の近代化がスタートした。暗殺時の龍馬は33歳、慎太郎は30歳の若さであった。
 龍馬と深く関わった土佐の岩崎弥太郎は、その18年後、51歳で死んでいる。龍馬の影響で商業と海運に道を求め、後の三菱財閥の始祖として日本の開花に一石を投じた。いずれも死線を超えての志の高さが150年後の今もきらびやかに光彩を放つ。
 ドラマは波瀾万丈の維新前夜の龍馬を主体に、なだれを打って倒壊する徳川政権と支えきれずに新しい波に呑まれてゆく縦糸、横糸の織りゆく大勢、それを鳥瞰図的に民主国家へ方向づける先進派。それぞれの役どころをリアルに展開した歴史的一大絵巻物といえよう。
 しかし、硬質化を避けるため、たくみに人情話を設定し、恋人で妻となるお龍や千葉道場の娘、さらには龍馬の姉などを配して、木石ならざる龍馬像をアピールした。
 龍馬は100年に1人、200年に1人の快男子だが、それは彼の持って生まれた性格、才能もさることながら1人の武芸者を開国と革命の風雲児に自己改革させた師匠・勝海舟の存在なしには語ることができない。1人物の指導と感化が国家の命運を左右したというべきだが、幕臣である海舟だけにそのスケールの大きさに圧倒され、同時に人を変える教育の重みを痛感する。
 このドラマは日本の近代化の必然性と壮絶な生みの苦しみに焦点を当て、時代背景とリーダーの動きを鮮明に描写して分かり易い。
 また勝海舟、西郷隆盛、大久保利通、木戸孝允、高杉晋作、松平春獄、山内容堂、後藤象二郎、岩崎弥太郎などを登場させ、その最大の山場に薩長同盟を置いた。
 維新後の政権構想について、死の直前の中岡慎太郎との会話が実に愉快で印象的だった。
 龍馬は賛成派だけでなしに反対派のものも政権に入れなくてはならぬ、と、その人物一覧表を慎太郎に見せる。慎太郎は目をつり上げて、新政権には断じて徳川を入れてはならぬ、と詰め寄る。龍馬は飯でも食って話をしようとなだめつつ、世界は広いんだよ、地球儀を見せて、大きな新しい日本をつくるんだよ、と説く。「お前の名が載っていないよ」「おれか。おれは役人にはならない。舟でもって世界を往き来し、大きな日本づくりに貢献する」。この後、2人は襲われる。【押谷盛利】

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2010年11月26日

蜘蛛の学校と親の背中

 「蚋ほどの小蜘蛛が親の巣に入りて親の仕草に狩を学ぶも」。
 これは小生の最近の短歌作品である。
 今年はどういう事情か、ぼくの家の周りはくもの巣だらけ。あちこち巣を張っているので気を付けないと顔がくもの糸にからめられる。
 朝、玄関から一歩出ようとすると植木と軒の間に巣があったりして、そのつどぼくは「こんなところに巣をして、通れんやないか。悪いけど払うぞ」と一言愚痴をこぼしつつ、糸を払って通ることにしている。
 家の周りがそういうあんばいだから、朝の新聞配達の方も思わず引っかかって困られるのではないかと同情するのであるが、それなら思い切って、くもの巣をすべて打ち払えばよいのではないかと言われそうである。
 それができないのである。猫好きはとことん猫が好きなように、ぼくはなぜかくもが好きで、したい放題、好き放題に任せている。いまは寒さのため巣が荒れ、数も減ったが、それでもまだ頑張っているのがいじらしい。
 わが家のくもは通称女郎ぐもといって、少し大型で貫禄があり、からだに金色の縞が横に幾つか入っている。
 ぼくは毎朝、眺めながらくもの生態を観察する。彼らの糸の張り方は実に丁寧に根気づよい。一筋一筋這いながら糸を張ってゆくのであるが、一定の領域を頭においているのか、ある長さに到達するとターンして今度は引き返しながらさきの糸と並行して、糸を張る。こんな仕草で、何層も何十層もの糸を横にし、さらに縦にして、さながら花火が空中に輪をかけて開いたようにまるい形の巣を完成する。
 できたてのほやほやの巣が朝日を浴びてぴかぴか光るさまは、一副の芸術作品を見るようで見事というよりほかはない。なにしろ根気のいる仕事で、最後まで見届ける暇はないが、完成までに外からの妨害があったり、木の葉が散って邪魔したりすると敏感に作業をやめて逃避する。したがって、新しい巣を作るにはかなりの時間とエネルギーを要するはずだし、その間に餌ものがかかればもっけの幸いで一瞬のうちに巻き付いて食べてしまう。
 ぼくが、くもと仲良くしているのは、一つは彼らが蝶やその他の虫を退治してくれるからである。蝶は翔んでいる姿はきれいだが畑の葉っぱなどを食う幼虫の親だから菜類の葉や樹木に産卵すれば増殖する。花の咲くくちなしや実の生る桜桃を食い荒らす幼虫は青虫などであるが、大型のものは揚羽蝶になる。
 もう一つ、女郎ぐものとりえは人間のほくろ取りの特技を持つことである。
 巣の糸を使って、ほくろの周りを一筋一筋くくっておけばいつの間にかほくろが消えているのだ。すごい妙薬の如き働きだが、これはわが家で実証ずみである。
 最後にくもの学校を紹介する。
 秋の初めになるといっせいに子を産むが、微粒子のような小さいのが親の周りに巣立ってゆき、いつの間にか、あちこち独立してゆく。独立するまでには親ぐもの巣のなかで、親のしぐさをながめ、親の監督のもと自分の力で糸を張ってゆく。自力で作った巣に虫などがかかると小さいは小さいなりにこれを攻撃して食材とする。
 その成長の過程をみると、メダカの学校ではないが、くもの学校で、親の背を見て学習するのがとてもいじらしくかわいくて、どんな小動物でも親から学んでゆくのだな、と感心するのである。【押谷盛利】

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2010年11月25日

韓国を他山の石に(見聞録)

 北朝鮮による韓国領、延坪島への無差別砲撃で、韓国の兵士、民間人の計4人が死亡した。
 韓国軍はすぐさま反撃したが、北朝鮮の被害は不明だ。
 北朝鮮の暴挙は今に始まったことではないが、住民のいる島への攻撃は、これまでの「北方限界線」付近の海上で発生していた小競り合いと次元が異なる。
 韓国内では、北朝鮮の暴挙に憤る一方で、反撃の砲弾の数が北朝鮮の半分だったことや、反撃に用意した自走式砲の一部が故障して動かなかったなど、軍事態勢が十分でなかったことに、国民の間で不満の声も出ている。
 北朝鮮の親方、中国政府の反応は、やはり北朝鮮擁護だった。
 同国の新聞は、韓国が半島の安定を維持するために米国との軍事同盟に過度に依存し、中国との協調が足りなかったとして、韓国を批判。砲撃事件の原因は米韓の高圧的な北朝鮮政策にあると、中国政府の考えを代弁している。
◇北朝鮮をめぐってさらに気がかりなニュースを産経新聞が25日の朝刊で伝えている。
 北朝鮮が日本全土を射程に収める弾道ミサイル「ムスダン」の発射実験を数カ月以内に実施する準備を進めているという。
 北朝鮮は、昨春にも日本上空を飛び越える弾道ミサイルを発射しており、座視できない問題だ。
 常に北朝鮮に対して警戒を緩めない韓国でさえ、哨戒船撃沈事件に続き、今回の無差別砲撃でも、効果的な報復の具体策が見つかっていない中、日本はどう対処するのか。
 北朝鮮を放っておけば、親方、中国の国際的影響力を背景に、ますます増長、傲慢化し、東アジアの平和を破壊するだろう。
◇1950年に発生した朝鮮戦争は、日本の植民地支配を脱した朝鮮半島を、北緯38度線を境に、アメリカが南側、ソ連が北側を占領し、それぞれ国家を築いたことに起因する。米国を主力とする連合軍が韓国を、中国、ソ連が北朝鮮を支援した。
 その時、日本は連合軍の支配下にあったが、共産主義陣営に対抗するため、サンフランシスコ平和条約締結による独立が急がれ、また、軍事需要に沸いて戦後復興の起爆剤となった。燃える半島を対岸に、漁夫の利を得たと言える。
 しかし、軍事科学が進歩した現代にあって、万一、朝鮮有事が再発しようものなら、日本が無事でいられる保障はない。
 「太陽政策」などで北朝鮮との融和を目指し、裏切り続けられている韓国を他山の石とし、国防について考えたい。

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2010年11月24日

朝鮮半島の暗雲と日本

 朝鮮半島に暗雲。この黒い雲は不吉な煙硝の臭いでもって世界に衝撃を与えている。
 とりわけ、日本は海を隔てて至近距離に位置するだけに、一つ方針を誤れば悔いを千載に残す。
 北朝鮮軍は23日午後、黄海の南北境界線付近の韓国領の島を断続的に砲撃した。民間人の多く住む平地を狙って焦土化する暴挙を敢行。韓国軍に死者2人、軽傷者16人、民間人にも負傷者が多く、住民は住宅を焼かれて阿鼻叫喚の生き地獄だった。
 漁業と農業で生活している千数百人の住民は厳しい爆弾の嵐に逃げ迷い、村は廃墟になった、と伝えられている。
 なぜ、こんな暴挙をしでかしたのか。韓国軍の軍事演習に対抗しての措置といわれているが、北の声明によると、北の領海を一歩でも侵害すれば断固攻撃する、と、まるで暴力団の脅し以上である。
 北朝鮮には忘れ得ぬ前科がある。それは戦後の1953年(昭28)の朝鮮戦争である。北朝鮮軍は突発的に38度線を越えて韓国領を攻撃し、あっという間にソウルを占領し、一時は韓国軍を釜山にまで追いつめた。
 最後は国連軍が仁川に上陸し、背後から北朝鮮軍を攻撃して、結局、北の軍事的戦略を粉砕したが、金日成の暴力路線に世界の緊張は極度に達した。
 当時の北朝鮮と同じ路線を歩む危険を今回の事件は教えたが、今の北朝鮮は核武装している疑いが濃く、もし事変が拡大し南北双方が軍事行動を本格化すればその影響ははかりしれず、まさにアジアの火薬庫として世界の平和どころか地球の破壊にまで影響しかねない。
 「治に居て乱を忘れず」の教えがあるが、砲煙をもろにかぶる日本は、どさくさ紛れに何が起きるやも知れぬ。日本はスパイ天国といわれており、北による拉致被害は、その工作員らの仕業といわれるが、スパイや工作員らの後方撹乱によって、日本にどんなテロが発生するかもしれない。原子力発電所が爆破されたり、米軍基地やその周辺で不穏な攻撃があるやもしれない。
 平和ぼけしている日本では、政府の高官が反日デモに参加していたことを自慢にするほどだから、国家の防衛や安全への対策が万全とは言えまい。
 沖縄や対馬は大丈夫だろうか。日本へミサイルが撃ち込まれたらどうするのか。
 専守防衛のお題目を本気で考え、新しい危機への備えはどうあるべきか。政府も国民も傍観は許されない。【押谷盛利】

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2010年11月22日

つるべ落としの下落かな

 フジテレビ系の首都圏の世論調査(18日調査)の結果が22日の産経に載っている。
 これによれば自民党と民主党の人気が逆転したことが注目される。いま、選挙があればどの党へ投票するかの質問に、自民党と答えたのは前回(11日調査)より5・8ポイント増え30%。逆に民主党は前回より3・4ポイント下がって18・4%。
 民主党が1割台に下落したのは、鳩山政権末期の5月27日の12・6%以来、半年ぶりで菅政権下では初の記録。
 一方、菅内閣の支持率は1・8ポイント下がり26・6%、不支持率は2・4ポイント上がって66・2%だった。
 この数字は現在の国政、有力与野党に対する国民の気持ちがあからさまに反映されているとみられ、民主党内閣と民主党への不信の声と推測されよう。
 その声は、民主党にだまされた、とする怒りや現在の政権とそれを支える与党に対する失望と厳しい批判と見るべきだろう。
 民主党の実力者・小沢一郎元代表は、国民の声の大切さを知りつつも、自分が法のもとに政治とカネの問題で検察審査会による強制起訴の身にありながら、国会の場でその政治的倫理的説明を拒否し続けているが、これは明らかに国民無視の国会軽視である。
 そういう体質を民主党は持つから、最近におけるもろもろの不祥事に対してもその真実を国民に隠し続け、民主主義とは逆の「寄らしむべし、知らしむべからず」の流儀を続けている。
 その点、世論は敏感であり、正直である。昨年の夏、あれほど熱狂的に民主党を支持し、政権交替を実現させた国民が、1年余りの鳩山―菅内閣の姿を見て、まるでこのごろの夕陽のようなつるべ落としにその支持を落下させた。救いようのない「じり貧」の加速ぶりは各所に菅内閣の末期現象を現わし始めた。
 その一つが柳田法相の国会軽視を筆頭とする仙谷官房長官ら5閣僚の取り消しや謝罪発言である。
 仙谷長官の如きは自衛隊を暴力装置と、まるで国民ののろいの対象とするかの如き軽薄不穏当な発言をしたが、訂正し、詫びておさまるようなことがらではない。
 岡崎国家公安委員長は韓国内での反日デモに参加して、その非を追及されるや「私は国益にかなうという思いを持っている」と答えているが、おそらくその本心は日本の社会主義革命の成功だろう。こんな人物が国家の警察組織の最高ポストにあること自体、国民は納得しない。
 民主党内には良心的な政治家も多くいるはずだが、多くは沈黙して正論を言わない。陰の部分の大きな力におびえているのか、遠慮しているのか、党内での言論や批判が統制されているのは中国や北朝鮮の独裁政治を思わせて寒むざむとする思いである。
 「世論にそむくものは世論に裁かれる」これは筆者の忠告である。【押谷盛利】

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2010年11月20日

ネットに溢れる情報(見聞録)

 中国漁船衝突事件の映像流出は、インターネットの発信力の強さを見せ付けた。
 たった1人の人間が入手した映像が、インターネットの動画投稿サイトに掲載しただけで、世界中に広まった。繰り返しコピーされ、ネットの世界から完全に消去することは不可能だ。
 政府が隠蔽する情報が、ネットでいつでも自由に見られるのだから、その発信力はテレビや新聞など既存のマスメディアを凌駕している。
 一昔前なら、今回のような映像はテレビ局に持ち込まれ、そこで記者が、真贋を確かめ、政府や海上保安庁の関係者に裏づけ取材を行った後、映像を流したことだろう。
 しかし、ネットではニュース性の大小に関わらず、個人の意思で自由に情報を発信することができる。ゆえに、我々受け手は、情報が正しいのか、歪曲されていないか、主観どっぶりでないか、そういった注意力が求められる。
 例えば、今回の衝突事件に関連して、海上保安庁の職員2人が殉職し、その事実を政府やマスコミが隠しているという噂がネット上に流れている。
 明確な情報源もなく、まったくデタラメなのだが、真に受けて自身のブログ(日記)やメールで第3者に発信すれば、それこそデマ拡大の片棒を担ぐことになる。
 小生にも殉職者情報がメールで寄せられた。送信者は後に「知らずにデマ流してる側に加担してた。ネットの時代、簡単に信じちゃこんなことになるんだ。気をつけます」とのこと。
 いつでも情報を発信、受信できる便利さの一方で、溢れる情報の中から、必要な情報を正確に選び出す注意深さが欠かせない時代となった。

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2010年11月19日

墓穴を掘る民主党大臣

 「景気もパッとしないが民主党内も憂いこっちゃ。このままでは全身火だるまになって黒焦げになるかもしれん」。
 「なにを呑気なことを言ってるんや、憂いこっちゃくらいの問題やないわ。こんな内閣は一日も早くやめてもらわんと日本の命運に明日がなくなるよ」。
 「ほんま、ほんま。国会における閣僚の失言や謝罪発言を聞いていると、たがのゆるみどころではなく根が狂っている。とてもじゃないが大事な国政を任せてはおけん」。
 「きみは今、問題のなかで、なにが一番アタマに来ている?」。
 「そりゃ、きまってるがな。国家の独立、尊厳、国民の人権と自由、安全に関する不安というか、不信感だろう」
 「えらい、大きく出たね。具体的にもう少しつっこんで話してよ」
 「一番の問題は、尖閣問題に関する腰抜け外交。それと同じくらい、いやそれ以上に看過できぬ問題は仙谷官房長官の『自衛隊は暴力装置』なる、とんでもない発言だ。仙谷氏は学生時代にマルクス・レーニン主義にかぶれて学生運動した経験が今にこびりついているのか、日本の安全を守る自衛隊を暴力団まがいに蔑視しているのは国家の安全、独立上許すことができない」。
 「ごもっと。われわれ国民は暴力という言葉自体に嫌悪感を持っている。それは暗に暴力団のような暗い黒いイメージにつながるし、暴力行為そのものは刑法によって法の追及を受けるばかりか、日常用語としても忌むべき言葉とされている。仙谷氏は追及されて暴力装置を実力組織と言い直したが、実力組織も言葉の本質には暴力的なイメージがつきまとう。要するに彼の頭の中には、そのような侮辱的自衛隊観が存在するのであり、そのことが国家の安全に関わってくるわけだね」。
 「仙谷発言が自衛隊の士気に影響し、国土防衛という国家、国民に対する忠誠心を失うようなことがあれば、万一の場合、日本は他国に侵略されかねない。ユルフンと言う言葉があるが、仙谷氏は自衛隊のユルフンを願っているのだろうか」。
 「菅内閣にはもう1人、日本をつぶしてもよい、と考えているのでは、と思われるほどの問題の大臣がいる。それは岡崎トミ子国家公安委員長である。彼女は参院内閣委員会で『元韓国人慰安婦らに新たな個人補償を検討したい』と発言している」。
 「どういうこっちゃ、それは」。
 「先の大戦にかかわる賠償問題はサンフランスシスコ講和条約で解決しており、韓国とは昭和40年の日韓基本条約で5億ドルの経済協力を約し、双方の請求権問題は解決している。にも拘わらず、岡崎氏は慰安婦補償を持ち出した。同氏は平成15年にソウルの在韓日本大使館前で行われた韓国の慰安婦支援団体の反日デモに参加しており、そのことを国会で問われるや、私は国益にかなうという思いを持っていると答えている。反日デモを国益だとうそぶく人が国の治安を担う警察組織のトップで国家公安委員長になっているのだ。なにをか言わんや、これでは警察官の士気に影響する」。
 「日暮れの内閣、まだまだ問題があり、またの機会にしよう」。【押谷盛利】

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2010年11月18日

紅葉(見聞録)

 湖北路の木々もすっかり色づき、木之本町の鶏足寺は今、一番の見ごろとなった。
 最後の命を燃やし尽くすように赤色に染まるモミジ、人生の最後を飾るようなイチョウの黄色。
 もう半月もすれば、木々を彩っている葉はすべて散り、丸坊主の寂しい姿をさらし、冬を迎える。
 四季の移ろいのある日本に生まれ、春の新緑にさわやかさ、夏の深緑に力強さを、秋の紅葉に生命の炎、冬の裸木に必ず訪れる死のはかなさと無情を思う。
◇数学者・藤原正彦氏は、四季を人生に例えて愛でるのは、世界広しと言えども、美的感性の異様に豊かな日本人だけ、と言い切る。
 江戸時代後期の僧侶・良寛は「散る桜残る桜も散る桜」と人生のはかなさを詠んだ。これは、太平洋戦争の特攻隊員が好んで辞世の句としたことでも知られる。
 「散ってゆく桜の花を哀れみながら、満開に咲き誇っている花も、やがては散り行く運命にある」と、命あるものすべてが遅かれ早かれ平等に死を迎える、その無情を詠んだ。
◇良寛の歌には、別の視点があるのではないか。
 誰にも訪れる死を前にして、命ある者がどのように生き、どのように死に臨むかということ―。
 桜はその短い花の命を散らせて、新しい葉を生み、太陽が燦々と輝く夏へ、緑を茂らせる。
 紅葉が間もなく真っ赤な葉を落とすのも、新芽の誕生する春へのプロローグと言える。いさぎよく散ることによって、新しい命の誕生を見守っているのかもしれない。
 そんな感傷にひたりながら、紅葉を愛でるのも、秋の過ごし方か。

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2010年11月17日

元阪神の赤星氏とケガ

 ぼくは、タイガースファンだから言うわけではないが、今年のペナントレース、もし、赤星選手がケガで引退することなく、常時出場を果たしていたら今年の阪神は優勝していたかもしれない。
 彼は甲子園を沸かす人気男であり、センターを守って好守、強肩のほか、確実な打撃で三割を保持し、好走塁で例年、セ・リーグの盗塁王に輝いた。
 アメリカ・大リーグで活躍している外野手のイチロー選手を思い出すほどの秀れたリードオフマンだった。
 その赤星憲広さんが野球人生を振り返りながら、何回かのケガを克服しつつ、今、野球解説者として転身し、現役時代からの車いすの寄贈活動をも続けてゆきたい、と語っている。
 14日の読売に「ケガから学んだ勇気」をテーマにリハビリの重要さや周囲の人の温かさを強調している赤星さん。
 彼は阪神に入団してから昨年引退するまでの9年間はケガとの闘いだったと語る。
 身長1㍍70㌢の彼はプロの選手としては小柄、周囲の大柄な選手とは体力差があり、年間出場するには常に全力投球で、そのためには過酷な練習にも打ち勝たねばならず、プロ2年目で足のすねを骨折した。リハビリとの出会いはこれが最初で、その辛さは思ってもみなかった。痛みやしびれのある手足を動かすのは本当に苦痛だった。しかし、痛いからといって動かさなければますます悪化するので、一日も早く復帰したいとの強い思いが早期復帰につながった。
 ところが復帰後も、ろっ骨を3本折るなどの大ケガをした。昨年は試合中のダイビングキャッチで脊髄を痛めた。
 野球ができないのでは、との不安や焦りがあったが、ファンの温かい応援やケガで苦しんでいる人々の励ましの声で立ち直り、早く復帰したいとリハビリに専念した。辛いリハビリも「甲子園のグラウンドに戻りたい」という明確な目標があったからこそ頑張れたのだと振り返る。
 こうして、かなり回復したものの選手を継続してゆくには限界があり、断腸の思いで復帰を断念したが、今、幸いにも野球解説者として転身することができた、と語っている。
 リハビリは苦しく絶望になることもありがちだが、目標を持つこと。そして周りの励ましや応援があってこそ、その困難を克服し、元気に立ち返るのだ、と訴えており、心に響くものがあった。
 元気な人でも能力のある人でも病気やケガで倒れることがある。立ち直るには不屈の精神力と、心に燃える目標を持つこと。そして、医療や薬、リハビリに専門家の指導や手当てを受けると同時に周りの温かい介護や励まし、援助が必要であり、まずは今、現在の健康に感謝することを忘れないこと。【押谷盛利】

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2010年11月16日

「無料」の甘言にご注意(見聞録)

 最近、無許可の廃品回収業者によるトラブルが問題化している。
 無料回収をうたいながら料金を請求したり、不用品を積み込んでから法外な料金を要求したり、回収を依頼していない物まで勝手に積み込んだり、回収品を山や海へ不法投棄するなどといった問題だ。
 今月10日には宮城、埼玉、千葉、愛媛4県警の合同捜査本部が、廃棄物処理法違反容疑で、13人を逮捕している。自治体の許可を得ずに家庭ゴミを有料で収集し、運搬したというのが逮捕容疑だが、逮捕された容疑者らは無料で不用品を引き取ると拡声器で宣伝しながら、回収後に料金を請求。家人が頼んでいないものまで積み込み、断った客を脅して支払わせるケースもあり、恐喝事件と変わりない。
 滋賀県でも、ミシンや小型テレビを「無料で回収する」と宣伝する業者がいる。先日、家人が、他の物も無料で回収してくれると思い込んで荷物を積み込んだところ、高額な料金を請求され、怖くなって支払ってしまったという相談が、自治体に寄せられた。
◇そもそも、回収した家電や家具を運搬、処分するには費用がかかる。家電から換金できる部品を抜き取ったり、リサイクルしても、無料回収では採算がとれない。
 結局、「無料回収」というのは客寄せの甘い宣伝でしかなく、悪質業者はあれこれと難癖を付けて、有料で引き取る。
 お年寄りをターゲットにした「SF商法(催眠商法)」は日用品を無料で配って気分を高揚させる手法で高額の布団などを売るし、悪質リフォーム業者は無料点検と言って住宅に入り込み、工事を迫る。インターネットや携帯電話のゲーム会社も「無料」を宣伝して客を集め、有料サービスの利用をもくろむ。
◇正月まであとひと月半。大掃除で家電や家具の処理に困っても、無料回収の甘言に釣られて、痛い目にあわないように。ただより高いものはない。

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2010年11月15日

恥の上塗り外交と中国

 中国に振り回されている日中首脳会談。アホらしいやら悲しいやら腹立たしいやら国民の気持ちはいらいらが高まるばかりである。
 13日、21カ国が参加した横浜でのアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議に合わせて菅首相はやっと中国の胡錦涛国家主席と会談した。
 それも会談10分前にセットされたぎりぎりの裏方の交渉による。会談の中味はカッコよくオブラートに包まれていて、国民の知りたいことは「外交上の秘密」として公表を避けた。
 「や、や、今回は、ようこそご遠方をご苦労さまです。お元気で何よりです」「どうもどうも、今回は主催国で大変ですな。お世話になりますが宜しくお願いします」。この程度の社交的挨拶は長屋のおじさんでもやることだ。
 中国という国は昔はともかく共産国家になってから得体の知れぬおぞましい国に変わってしまった。表向きは親善、平和を口にしながら、やることは武力と経済力を背景に他国を侮る恫喝外交に終始している。
 その代表的事件はしばしば報道されている尖閣沖事件だが、他国の領海を侵害し、日本の国家の海上保安艇にぶつかってきた漁船の船長を英雄視するばかりか、日本への陳謝もなければ損害賠償もほおかむりである。いまに盗人たけだけしいのは、尖閣を中国領とほざいていることである。
 菅首相はこの日、中国首脳会談の前に、オバマ大統領と約1時間友好裡に会談したが、念願の中国側との会談はわずかに22分間、それも通訳を介してのことだ。
 おもしろいのは日本の新聞の大々的報道に比べ中国内の新聞の冷淡さである。朝日の北京支局の情報によると中国の通信社、中国新聞社は13日の首脳会談について「会見した」と速報。国営の新華社通信は「交談した(短い時間、言葉を交わす意味)」と伝えている。
 端から問題にしていないのである。まるで日本の新聞が土下座外交の露払いをしている格好だ。それもそのはず、過般のブリュッセルでのアジア欧州会議(ASEM)の際は温家宝首相と廊下で25分の立ち話。続いてハノイでの東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会談ではさらに短く10分間の立ち話。こんな立ち話を演出したのは日本を徹底的に侮辱した無礼千万な思い上がりである。
 今回の場合、中国が真に平和と日中親善を望むなら、APECの横浜首脳会議こそ絶好のチャンスである。どの国よりも先に会談を申し入れ、両者の雪解けムードをつくるべきだった。
 日中首脳会談のあと、菅首相はロシアのメドベージェフ大統領と43分間会談した、領土問題は並行しても友好的気分は増幅し、その前の前原外相とロシア外相との会談も前向きで、来年、前原外相が訪ロすることが決まった。
 言うべきことも言い得ず、尖閣島沖での中国漁船の衝突事件の現場写真の公開すら中国に気をつかって差し控えているていたらく。恥の上塗り外交もほどほどにするがよい。【押谷盛利】

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2010年11月12日

ひきこもりと大きな声

 内閣府の発表によると全国で「ひきこもり」状態にある人は、15歳から39歳で推計70万人に上るという。
 元気盛り、働き盛りの年齢層でこんなにも不健康な人がいるというのは社会全体が病んでいるとしか言いようがない。
 「ひきこもり」は一種の精神的症状で、人に会いたがらない、人と話したがらない、終日家に(自分の部屋に)閉じ籠もってしまう、というのが一般的である。
 なぜ、こういう人間らしからぬ状態になるのか。家族にこういう病人を抱えると一家全体が暗くなるし、その快癒に向けての苦労や悩みは並大抵ではない。
 人によりさまざまだが、社会全体の課題として、みんなが声をかけ、みんなが守ってあげるという地域社会の連帯感とやさしさが望まれる。人間は本来、群れて生きる存在であり、孤立することには不安を感じるのが普通である。
 ことに子どもは友達や仲間と天真爛漫に遊ぶのが本性である。子どもの世界には貧富も上下もなければたくらみや交際上の気遣いもなく、笑ったり、泣いたり、たとえ喧嘩してもすぐ忘れて仲良くなる。そういう無邪気さがあるから幼児教育と家庭内での暮らしやしつけが重視される。
 乳幼児は本来家庭で育てるのが最高であるが、今は2世代、3世代の同居がなく、若い母親は外へ働きに出るから、いきおい、乳幼児の保育施設に入れる。精神的自立期に親の膝下から離されるのであるから口には出さないが、子どもは子どもなりのストレスを感じるはずであり、家庭内のケアが十分でなければ幼児期の精神形成に影響してくる。
 本来は家庭にあって幼児期を過ごし、その間、地域の子どもたちの中に入って自然のうちに社会性を帯びるのが望ましいが、今はそういう環境は困難になった。
 地域に子どもが少なくなり、しかもその子どもたちは外へ出てみんなと遊ぶことはなく、それぞれが家に籠もってテレビを見たり、ゲーム機で遊んだり、家庭によっては小さいころから習い事に追いやる。
 言わば、群れのなかで伸び伸びと遊びや、つきあいを学習してゆく環境がなくなってしまった。群れの中で遊ぶにはみんなに聞こえるように大きな声を出さなければならぬし、自分の行動も目立つようにしなければならぬ。
 その点、家庭の中に孤立していると、声を出さなくなり、他人を意識するチャンスがなくなる。声を出すこと、ことに大きな声でものをいうことは人間の人格形成に極めて大事なことである。プロ野球のパ・リーグの楽天の新監督になった星野仙一氏は、秋の練習の最重点に大きな声を出すことを指導している。
 チームのみんなが大きな声を出し合って練習したり、プレーすることがチームの和を形成するばかりでなく、選手個人のやり甲斐とファイトに結びつくのであろう。これはスポーツの世界だけでなく、あらゆる職場や学校、地域内での人間関係にもいえることで、大きな声で話すことは陽気な人間、活発な精神性、群れの一員であるとの発信であり、鬱やひきこもりの反対要素なのである。
 幼稚園や小・中学校時代から大きな声出し運動を奨めることである。【押谷盛利】

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2010年11月11日

難問挑戦、解く面白さを(見聞録)

 長浜市教委はあさって13日、小学5、6年生と中学生を対象にした算数・数学の思考力チャレンジ大会を開く。難問に挑戦することで思考力、想像力を開発・伸長し、問題を解く面白さを伝えることが狙いだ。
 秋田県で行われている思考力コンテストを見習って今年初めて企画したが、実は、秋田県は富山県で50年以上前から行われているコンテストを真似て2年前に始めたばかり。
◇思考力コンテストの本家本元・富山県では、教職員OBで組織する「富山県教育会」が昭和32年から、小中学生を対象にコンテストを実施している。
 「戦後、○×式のテストなど二者択一で物事を判断し、スピードアップしようとする風潮の中にあって、人間に与えられた特権ともいえる『考える』ということの大切さを強く意識し、じっくり考える機会を」と始まり、毎年1000人前後が参加する。
 教職員OBが約5カ月間、知恵をしぼって作成した難問とあって、そうやすやすとは解けない。昨年度は小中学生776人が参加したうち、全6問を正解し、満点だったのは中学生の1人のみ。正解者が1人しかいない超難問もあった。
◇平成20年度のコンテスト問題の例を挙げると―。
 小学生向けは、碁盤の上に長方形に並べた白い碁石を、黒い碁石で囲み、「白と黒の碁石の数が同じになる場合は」との問い。与えられる碁石の配置や囲み方によって求められる答えが変わる。
 中学生向けは、同じ大きさの黒と透明の正立方体計27個を組み合わせて1つの正立方体を作り、上下東西南北からの見え方を問う問題。図形解析力、想像力、応用力などが試される。
◇長浜市教委でも教職員が知恵を絞って難問を準備。ただし、問題を解く面白さを子どもに伝えるため、難問ばかりではないという。
 子ども達の数学離れ、理科嫌いが叫ばれて久しいが、科学技術立国日本の将来を担う子ども達の、考える力、解く喜びを伸ばそうとする市教委の試みを歓迎する。

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2010年11月10日

四面楚歌と菅首相批判

 「四面楚歌」という故事がある。四面を敵に囲まれ、助けがないことの意味に使われるが、今の菅直人首相を皮肉っているような響きがある。
 この故事は紀元前203年、楚の頂羽が漢の高祖の大軍に城を包囲されたとき、夜更けに四面(四方)の漢軍が盛んに楚の歌をうたうのを聞き、楚の民がすでに漢に降服したと絶望して自殺した。この結果、漢王朝による天下統一がなった。
 権力者が身内や部下、支持者から見離されて孤立した状況を「四面楚歌」とたとえたわけだが、中国の古い歴史書「史記」に由来する。
 さて、菅首相だが、国民が彼に望んだのは政治とカネの問題でクリーンな対応による党の刷新及び昨年の総選挙で公約したマニフェスト実施であった。
 しかし、その重要な二つのテーマは見事に停滞、もしくは反故にされ、逆に隠していた牙をむき出しにするような反国民的な政策を押し出してきた。
 尖閣問題による外交的屈辱は、菅内閣によって日本は中国の支配下におち入るのでは、と案じるのは大部分の日本人の愛国観である。
 その中国は、ノーベル平和賞の決まった劉暁波氏の栄誉を国内で知らせることなく情報を統制し、本人の授賞式への出席を拒み、さらには各自由国に対して受賞式へ参加しないよう外交的手段に出ているが、わが菅首相は中国を批判することを避け、授賞式への参加にすら口をにごらせている。
 明らかな内政干渉にも拘わらず、言うべきことが言えないのは、植民地化された属国的態度といえるのではないか。
 菅内閣によって自民党時代からの課題であった天下り禁止と公務員改革は全く逆の方向に向かっている。それは民主党の抱えている組合出身議員の圧力と口先だけの政治主導のごかましのあらわれである。
 マニフェストには書かれていなかったが、民主党内閣は教育行政で親朝鮮政策を露骨に出し始めた。それは日本における朝鮮人高校の無償化である。
 日本の歴史をゆがめ、北朝鮮の金王朝を讃える教育、共産党主義化と反日につながる在日朝鮮人連盟の指導下にある高校教育への無償化を奨めることは、拉致被害による日本人の安全と人権侵害を政府と民主党はどう考えているのか。
 金正日絶対的将軍になぜ堂々というべきことを言わないのか。拉致被害者を返せ、そして、被害者への損害賠償と謝罪を要求すべきではないか。
 ロシア問題でも同様である。先方の大統領が北方領土を視察するとの情報が入っているのになぜ「やめよ」と日本から特使を派遣させるほどの積極外交をやらなかったのか。
 目下の緊急課題「横浜会議」における農業の自由化問題への態度、国際会議に対する対応すら確たる方針が立てられぬとは、とてもじゃないが、一国のリーダーはつとまらぬ。【押谷盛利】

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2010年11月09日

この国、大丈夫?(見聞録)

 尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件の映像がインターネットに流出し、民主党政府は公務員の守秘義務違反だとして、犯人探しに躍起だ。領海侵犯したうえ海上保安庁の巡視船に体当たりしてきた中国漁船の船長を無罪放免しておいて、である。
 機密映像がこうも簡単にインターネットに流出したことで、この国の情報管理の能力が心配でならない反面、我々国民は今回の映像流出で事件の真相を知ることができ、犯人を「月光仮面」と見る向きもある。
 そもそも、今回の映像流出問題の根は、民主党が公開を拒んだことにある。民主党は中国得意の情報統制を真似たのか、それとも中国に都合の悪い情報は出さないよう指導されているのか。
◇中国に遠慮する民主党政府だが、経済界も負けてはいない。
 8日の定例記者会見で日本経団連の米倉弘昌会長の発言はそれを匂わせている。
 日経新聞(インターネット)が伝えたところでは、ビデオ映像の流出問題について、米倉会長は「日中関係の沈静化の流れに逆行する。政府が言うように公務員法違反であり、よく追及すべきだ」と述べ、「領土問題について両国とも強い主張を持っており、それを認識した上でお互いに努力しながら隣人として仲良くしようという姿勢を貫いてきた。衝突事件がどうして起きたかの議論は既に済んだと思っており、追及すべきではない」と語った。
 中国政府のスポークスマンかと錯覚させる経済界トップの発言で、日本国家の尊厳よりも企業活動を優先させるかのような思考だ。
 企業が自身の利益を優先するのは否定しないが、自国領土を差し出してまでの金儲けに、正義と大義はあるのだろうか。
 この国は大丈夫か?

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2010年11月08日

無縁社会の一掃と電報

 11月に入った途端、思いがけない葉書が舞い込む。「喪中につき年賀状を失礼します」という趣旨の内容で、末尾に「来年もよろしく御厚誼の程を」と書かれている。実直な賀状の習慣に対する日本人の心のゆかしさである。
 昔の人は「便りのないのはよい便り」とうがったことをいう。「便りのないのはつつがない証拠」という意味である。
 滅多に親元へ手紙を寄越さない二番目の息子が独立して10年、いつになく歳暮を贈ってきた。添えられた手紙に金の無心があった、というのはよくある話で、親戚、友人、知己を問わず「便りのないのはよい便り」と善意に解釈する方が無難かもしれない。
 今は情報化時代だから電話はもちろん、ファクス、ケータイなどで大事なことはツーカーであるが戦前まではそうはゆかなかった。電話は個人の家には普及していなかったし、郵便局あたりで長距離電話をかければ半日仕事になり、緊急時には役立たない。だから、そのころの緊急連絡はすべてが電報だった。
 「ハハキトクスグカエレ」「チチシスシキ九ヒ」といった死亡通知はもちろん、商取引の注文や先方を訪問するときの日時などにも電報を利用した。
 一般の家庭では夜中に「電報」と叩き起こされたら不吉な情報として緊張した。それは危篤か、死亡の知らせか、あらかじめ心あたりがあるからである。
 今は、そういう話はウソのように聞こえるが、だからといって、人と人との関係が密になり風通しがよいかといえば逆である。
 親がどうしているやら、息子や娘がどう暮らしているやら家族間でさえ音信不通であったり、ましてや親類間や地域の間の情報はとぎれがちである。
 戸籍の上では100歳を超して生きているはずなのに、本人の姿はないといった変な話が日常茶飯事となり、戸籍上の親は年金の収入源となって葬式はもちろん、死後の供養も放ったらかしである。
 こういう変な時代を無縁社会と呼ぶらしいが、縁あってこの世に生まれながら縁なき人生を送らねばならぬという不幸は一体全体どこから来たのか。
 戦後社会の教育や思想が個の権威、自由にかまけて、家族や親類、地域の連帯、助け合いなどを軽視してきた責任は大きい。それには民法の改正による父権の失墜も大きいし、宗教者の指導力にも問題はあった。社会主義的組合のモラルの希薄化も大いに作用した。
 「楽しみ尽きれば悲しみ来る」というが、長い人生を全うしながら最後におば捨て山同様に、かえりみられなくなるのは何としてでも避けなくてはならない。人間の尊厳、助け合い、そして無縁社会の一掃を願わずにはいられない。【押谷盛利】

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2010年11月06日

東と西の1.8兆円(見聞録)

 会計検査院は5日、2009年度決算検査報告書で、986件1兆7904億円もの税金の無駄遣いがあったと指摘した。
 決算検査報告は、会計検査院が官公庁などの支出を1年かけて検査し、税金の無駄遣いや不正な契約がないかチェックするもので、09年度は、前年度の2364億円を大幅に上回り、過去最悪だった。
 今年度は独立行政法人などが持つ基金、いわゆる「埋蔵金」を国に返還するよう求めたケースが目立ち、中でも、鉄道建設・運輸施設整備支援機構は旧国鉄から引き継いだ土地の売却益やJR3社の株式上場益などを原資とする剰余金1兆2000億円を保有。会計検査院が国庫に納付するように求めたことで、全体額が膨らんだ。
 法令違反などの悪質な経理処理などの「不当事項」は874件202億円2800万円だった。
 報告書は会計監査院のホームページで紹介されているので誰でも確認できるが、入札や契約の不手際、補助金の目的外使用、虚偽文書による経費計上などが並び、1・8兆円もの公金がこうも不正処理、無駄遣いされているのか、とあきれてしまう。
◇さて、遠く離れたフランスでも、今、1・8兆円をめぐる批判が巻き起こっている。
 同国を訪問中の中国の胡錦濤国家主席がサルコジ大統領と会談し、航空機や核燃料など総額1・8兆円規模の売買契約を締結する代わりに、「人権の国」と知られるフランス政府が人権問題を取り上げなかったからだ。
 会談では、中国の航空各社が欧州エアバス(本社・フランス)の旅客機102機を140億ドルで購入し、フランスの原子力企業が中国側にウラン燃料を35億ドルで供給する契約を結んだ。
 一方で、サルコジ大統領は、ノーベル平和賞受賞者に決まった中国の民主活動家、劉暁波氏の釈放など人権問題に言及せず、さらに記者からの追及を避けるため、会談後の共同記者会見も開かなかった。
 劉氏へのノーベル賞授与が発表されて以来、菅直人首、オバマ大統領、メルケル首相ら各国の首脳が祝福や釈放を求めるメッセージを発表したのに、サルコジ大統領はだんまり。
 今回の会談を想定してのことだったようだ。
◇同国は絶対王政下の18世紀後半、自由平等、主権在民、私有財産の不可侵をうたった「人権宣言」を採択し、パリ民衆が蜂起して政治的自由と社会的平等を求めた「フランス革命」を起こした歴史を持ち、「人権の国」として名高い。
 しかし、フランス政府は「人権よりビジネスを優先した」と批判の的に。中国の虐殺歴史と絡めて「フランス外交の文化大革命だ」と揶揄されているとか。

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2010年11月05日

風邪をひかないために

 朝夕ひんやりと寒さを感じるので、いよいよ冬に入るのかな、と心に言い聞かせる。しかし、昼どきの天気のよい日はぽかぽかと陽気を感じるので厚着をすれば汗をかく。
 風邪を引かぬためにはこれからの所作が大事で、できる限り夏の延長線上を歩いてゆこう。具体的には夏に慣れた感覚で、とことん薄着にこだわることである。
 逆にいえば寒さにおびえず暖房に頼ることに抵抗することである。つまりは自然の大気の運行に逆らうのではなく、それになじんでゆくのである。分かり易く言えば皮膚に抵抗力をつけることである。
 抵抗といえば何か無理な所作を考えがちだが、要は四季の寒暖のリズムに自らの体調を合わしてゆくと考えればよい。
 例えば、夏の洗顔は水を使用するに決まっているが、真冬には湯を用いる人が多い。いまから、意識的に訓練する意味で病人でない限り、湯を用いないようにする。寝るときはスッポンポンになって寝間着に着替える。
 寒いといって身心が縮んでいると風邪に襲われるから積極的に歩いたり、運動をして体の内部からエンジンをふかすようにせねばならぬ。
 面倒なことだが、衣服は朝、晩用と昼間用に配慮すること。例えば外出のさいにはコートを用意し、脱いだり着たり、外気に体調をを合わせる。上着だって、屋内で暖房がきいていれば脱いで調節しないと外出したとたん風邪を引くことになる。
 食べ物や飲みものは、どちらかというと夏の生活習慣の延長になりがちだから、できれば体を冷やすものは避けたい。
 氷の入った水、冷やしすぎのビール、夏野菜などは口には気持ちよくとも体内を冷やすから反自然であり、自分の身を自分でいじめることになる。
 冬は温かい食べもの、飲みもの。われわれの先祖が昔から食べていた秋作、冬作の野菜が一番ふさわしい。
 外出から帰っての「うがい」や「手洗い」は習慣にした方が賢明で、車を利用するときは適宜暖房を切り、できれば暖房をせずに膝掛けや手袋を着用するのが寒さに強くなる方法である。
 風邪は体力の疲れや衰弱につけ込むから無理をしたあとは休養や睡眠を十分とる。風邪はいやしんぼというから温かいおいしいものをたっぷり食うこと。外気を避けること。年寄りはこじらせると厄介だから早めに服薬したり、医師の診断を受けること。【押谷盛利】

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2010年11月04日

アウトレットの魅力は?(見聞録)

 有名ブランドの衣料品店などが入った関西最大級の大型商業施設「三井アウトレットパーク滋賀竜王」はオープンから4カ月を経過した。
 これまで混雑を敬遠して近寄らなかったが、きのう3日、空いているであろう午後6時ごろに訪れた。
 名神高速道路を南下し、竜王インターで降りてすぐ目の前。長浜からは1時間かからない。高速代は普通車で片道1500円。
 敷地約18万平方㍍には5000台分の駐車場。のべ4万4000平方㍍のモール内にはスペインの衣料品店「ZARA」など日本初出店の25店を含む計165店が入居している。
 交通アクセスの良さからだろう、駐車場には京都、大阪、岐阜、名古屋など他県ナンバーが見られ、モール内はブランドの買い物袋を下げた若者や子連れの買い物客で賑わっていた。
◇「アウトレット」は「はけ口」「出口」「販路」などの意味を持ち、一般的には売れ残りの在庫品を安売りする店を指す。
 在庫処分が目的で誕生したアウトレットも、消費者の間で「有名ブランド品が安く買える」というのでブームになり、そこで誕生したのがアウトレット店を集積した商業施設だ。
 しかし、現在は低価格イメージに応えるため、各ブランドがアウトレット店向けの商品をわざわざ製造している。アウトレット店を新たな収益源とみなした商品開発、店舗展開を行い、在庫やB級品の処分という本来の目的から脱線しているわけ。
 この本末転倒の展開は、新たな収益を確保できる反面、ブランドイメージの低下を招きかねない。
 消費者心理としては、好きなブランド品が通常価格より安く買えると歓迎しているわけだが、同時に品質が落ちているとなれば、そこに残る魅力は「ブランド名」のみ。
 消費者がそのブランドに「低品質」「安物」と魅力を感じなくなれば、それこそアウトレット店は無意味になる。
◇元来、アウトレット店というのは、高品質で割安感のあるブランド品を、消費者がお宝探しのような感覚で発掘したものではないか。最初からお宝がざくざくと用意されているモールでは、もはや単なる安売りでしかないのでは。
 そんな「斜め」な見方で店を物色しながらも、ブランド品の値札を見るたびに、何度もため息をついた。

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2010年11月02日

クマ銃殺に思う(見聞録)

 1日、木之本町古橋でクマが銃殺された。体長80㌢、1歳半という。
 ドングリ不作で腹を空かせ、越冬のエサを求めて人の住むところに降りて来た結果の出来事だった。
 クマは野生動物だから、本能として人を恐れ、人に近づかない。しかし、人の気配に気付かずに接近してしまい、不意に遭遇すると、自己防衛本能から、目の前にいる人を傷つける。決して、腹を空かせて、人を食べようとしているわけではない。
 今秋は、越冬できるか否かを左右するほどのエサ不足。生死に関わる問題で、危険を犯してでも、山を下りて、エサを求めるしかないわけだ。
 殺されたクマもエサを求めるうちに古橋の集落内に降りてきたのだろう。人に見つからず、うまく逃げていたら、こんな不憫な結果になることもなかった。
 まだ1歳半というから、親と一緒に行動していても不思議でない。何らかの理由で親とはぐれ、人の怖さを教わらないままだったのか。
◇クマ銃殺の新聞報道に対して、読者からファクスを頂いた。
 要点は▽クマの出没は、人間がさせた業。クマは犠牲者▽新聞に写真を載せる必要はない。良心が痛まないのか▽旧浅井町でクマに襲われたのは、注意の呼びかけを軽視したための自業自得―というものだった。
 この事件の受け止め方は人それぞれ。
 動物愛護の視点に立てば、クマを殺すのではなく捕獲して山へ放し、クマが山から降りて来ないようにエサを山中に撒いたり、実のなる木を植林し、野生動物の生活環境を保護する取り組みが必要。
 他方、朝夕にクマが自宅周辺をうろついていれば、恐ろしくて外出できない。子どものいる家庭ならなおさらで、クマの駆除は残念ながらも、安心できる。
 また、新聞の写真を見て「かわいそう」との反応も少なくない。愛嬌のある可愛らしい動物という親近感がそう感じさせるのか、それとも、すべての生き物への博愛精神からなのか。
◇クマが山を降り、人を傷つけたり、殺されたりと、人、クマの双方に不幸な季節となっているが、野生動物が野生動物として暮らしてゆける山々の環境について改めて考える機会とし、再び訪れるであろうドングリ不作の年に備えたいものだ。

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2010年11月01日

地方選と民主党離れ

 国益を考えない民主党、国民の心に鈍感な民主党に対して、国民の民主党離れが進んでいる。
 最近の国政レベル選挙では、北海道5区の補欠衆議員選で、自民党の町村氏が民主党候補に大勝した。
 昨夜開票した滋賀県の栗東市長選は、自民党推せんの野村氏がこれまた民主党推せんの中村氏に圧勝した。
 政治とカネ問題の、小沢氏の国会喚問は民主党の反対で実現していないが、逃げも隠れもしないという小沢氏が国会の場で説明するのをなぜ逃げるのか。ぬきさしならぬボロが出るからか。それとも野党の鋭い質問に立ち往生せねばならぬほどの後ろめたさがあるのか。
 いずれにしても国民の税金である政党交付金が個人の資金づくりや不動産取得に化けているという疑いをはらんだまま日を重ねれば、民主党の人気は下落するばかりである。
 マニフェストか何だかしらんが、口先でなんぼいいことを言っても、陰で国民を裏切るようなことになれば国民がソッポをむくのは当たり前である。
 考えてみると、民主党は中国のような一党独裁型の政治に似ているふしがある。
 日本は民主主義の自由国家であるから党内の意見は活発であり、たとえ役職のある指導的立場の人であっても、検察から疑問の目でみられたり、その政治行動が国民の批判を招くような場合は、倫理の上からも党内論議の対象になるし、秘書が事件に関わったり、逮捕されるような事態になれば自ら反省して離党や議員辞職するケースが普通である。
 ところが、民主党は小沢氏がかつての代表や幹事長という高ポストにあったゆえか、長老への思いやりか、国民こぞっての不信と批判にも関わらず、これを党内でオープンに議論することもなく、仮りに一人、二人が厳しく発言しても、逆にその批判者が袋叩きにあったり、党役員を奪われたりする。文字通り「もの言えば口びる寒し」で風通しの悪さは中国並みである。
 そして小沢氏率いる百数十名の小沢軍団は政府と党内の要職にあって、ことごとく反小沢の言動を監視し、党内ににらみをきかす。
 小沢氏が鳩山内閣当時、幹事長として君臨したとき、国民や地方の政府に対する一切の陳情、請願の窓口を幹事長室に集約した。いわば国民の声が幹事長を通さねば政府に反映しないというのだから、これはまさに中国の共産党優位の政治と同じである。党が国政を支配する構図といっていい。
 その民主党は、いま、岡田氏が幹事長であり、小沢氏は役職を持たない。それなのに、幹事長が面会を要請しても会わないというのは、私兵をたのんで公党の権威をおとしめる行為ではないか。
 そのような普通でないことがまかり通っている民主党は政策の上でも反国家、反国民の親中、親朝鮮に傾いているが、これは国難である。人気の下落は国民の怒りの声と思え。【押谷盛利】

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