滋賀夕刊新聞社は滋賀県長浜を中心に政治、経済、文化の情報をお届けする新聞です。



30万円の眼鏡(見聞録)

 振り込め詐欺や食品の産地偽装、インターネットの架空請求など、人を騙して金儲けをたくらむ輩が潜む世の中。
 県内では昨年1年間、消費生活に関する相談が1万4054件も寄せられた。県民の100人に1人が相談した計算だ。
 県立消費生活センターのまとめでは、架空・不当請求や、借金やローンなどの多重債務に関係する相談が目立っている。
 架空請求の例を挙げると「登録した覚えのない情報サイトの請求メールが届いた。連絡しないと身辺調査をして、自宅や勤務先に回収業者が集金に行くとか、訴訟を起こすと記されている」(40歳代女性)、「債権回収業者を名乗るものから、携帯電話に高額な利用料金の支払要求メールが届いた」(20歳代男性)など。突然の請求で、自宅や職場への回収、訴訟をチラつかせる手口。相手にせず、無視するのが一番だろう。
 多重債務関連は「夫が病気で2カ月仕事を休んで、解雇された。住宅ローンやカードローンなど毎月30万円の返済が困難になった」(50歳代女性)、「生活費として借金し、更にその後、離婚したため、子どもへの送金などで借金が膨れている。税金の滞納もかさみ、差し押さえをされるかも知れない」(50歳代男性)などの相談が寄せられている。
◇敬うべきお年寄りをターゲットにした詐欺や悪徳商法が横行しているのは許せない。
 言葉巧みに家に上がりこんで、防犯機器を無理やり取り付け、契約を迫ったり、水回りのトラブルで過剰な工事を行ったり。「一人暮らしの母が3、4年前から浄水器を次々と買わされている。販売員が優しく、気に入っている様子だが、解約できないものか」(50歳代女性)というのも、ありふれた商法。
 最近、特に気になるのが、仮設店舗にお年寄りを集めて、様々な商品を売る手口。密閉空間で、日用品を格安価格で次々と買わせて、一種の興奮状態を作り上げたうえで、高額商品を契約させる。
 センターにも「近所の仮設店舗でいろいろな品を100円で売っていると誘われて出向いた80歳代の父が、30万円もする眼鏡の契約をしてしまった」(50歳代女性)との相談が寄せられている。
◇騙して金儲けをたくらむ輩は日夜、新たな手口を考えている。弁護士、警察、銀行員などに役割分担する「劇場型」も最近の新たな詐欺で、言葉巧みに銀行のキャッシュカードと暗証番号を手に入れたり、架空の株取引を持ちかけて購入代金を騙し取ったりしている。
 センターは、性別、年齢を問わず誰もが詐欺や悪徳商法のターゲットになる可能性があり、「自分だけはトラブルに巻き込まれない」と考えないことが大切としている。

2010年08月19日 12:17 |


このエントリーのトラックバックURL:
http://www.shigayukan.com/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/4079

過去の時評


しが彦根新聞
 
長浜市
長浜市議会
長浜観光協会