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自立促す生活保護を(見聞録)

 収入があることを隠して生活保護を申請し、大阪市から約510万円を不正受給していた中国人夫婦が7日、大阪府警に逮捕された。2人は「ただでもらえる金はもらって当然」と容疑を認めているという。
 この夫婦の発言は、今の日本の世相を代弁しているのではないか、と怖くなる。
 最近では、ホームレスの社会的処遇の改善や自立支援をうたうNPO法人による生活保護費のピンハネ事件も明るみになったし、不動産会社の関係者が、生活保護受給者の引っ越し費用を自治体からだまし取っていた。
◇生活保護は、病気や失業で生活に困り、自治体の支援制度を活用してもなお、最低限度の生活のできない世帯に、「健康で文化的な生活」を、とお金を援助する制度。保護の種類は▽生活▽教育▽住宅▽医療▽介護▽出産―など、その原資はすべて国民の税金。
 高齢でもなく、働けないほどの障害を持つ訳でもないのに、あれこれ理由を付けて労働を拒み、あわよくば国民の税金で生活しようと考える怠け者。ただでもらえるならと「濡れ手に粟」の発想で生活保護を申請するのは、倫理感の欠如そのものである。
◇生活保護法には「国が生活に困窮するすべての国民に対し、その度合いに応じ、必要な保護を行い、最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長する」とある。
 これにあるように「自立を促す」ことが大切なわけで、高齢や障害で自立生活が不可能な場合を除いて、いつまでも惰性で保護を受け続けるものではない。生活保護が「働かずとも国が面倒を見てくれる」と、労働意欲を削ぐ制度になってはならない。
◇ちなみに、長浜市の生活保護費は今年度、16億4887万円を見積もっている。支給人数は5月1日現在で1091人。病気の症状などで多寡があるが、1人当たりの平均は年間151万円。

2010年06月08日 14:33 |


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