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婚活の男女の性の問題

 このごろ目につく言葉の一つに「就活」「婚活」がある。就活は不況のこのごろ分からぬではないが、婚活はちと淋しすぎる。淋しさを通り越して悲しくなる。
 府県によっては年間に婚活予算を組んでこれを推進している。その目的は結婚を推奨し、子づくりに励めということらしい。
 行政が子づくりに関与するのも変な話だが、それは国に少子化対策担当大臣がいるのと同じで、人口対策である。
 人口対策といっても、中国では一人っ子政策を国是とした程であるから、国の人口動態によって、増やすのか、減らすのか天と地の違いがある。
 戦時中の日本は「産めよ増やせよ」と政府が号令した。それは戦争で若い男が死んでゆくから補充せねばならないためで、人間が弾丸と同一視された。
 人間の命は地球より重し、と分かったような分からぬ話が伝説のように今は流行するが、それは建て前で、地球のあちこちで殺しあいが活発である。
 人間の弾丸視は戦時中の日本で、帰りの燃料を積まぬ特攻隊がみすみす敵艦に体当たりした。あさはかな世間知らずの戦術で、多くは敵艦に近づくまでに敵機の餌食となって南海の藻屑となった。
 いまの日本は平和憲法のお陰で若ものが弾丸となることはないが、それなら産めよ増やせよ政策は不要ではないかと反論する人もあろう。人口が減少して、高齢化社会になり、若い年齢の生産人口が減ると国力が低下するし、何よりも医療と年金で国の財政が持たないという心配があるからである。
 だからといって強制力で、男と女をくっつけることは不可能である。
 何よりもことは神秘な性の世界に属するので、担当の大臣ができようと婚活予算が組まれようと、ひだる腹に握り飯のような特効は望めない。そのへんの微妙なところが政治家も役人も言論人も分かっていないのがこっけいである。
 「放っておけ、そんなことは」。これは大自然の神さまのお言葉である。男と女が好きあい、子をもうけるのは本来の自然の姿であり、日本は神代の時代から、世界の歴史では何十万年も前から、人類はそうして人口を増やし続けてきたのである。陰陽の法則で男と女は互いに一体化しながら、それぞれ別の機能を果たしてゆく。
 その機能がおかしくなり、男の女性化や女の男性化、あるいは男子の精子の激減による中性化、不妊化などが一方での環境汚染とともに国をあやうくしている。これに目を向けない限り、婚活はナンセンスである。押谷盛利】

2010年06月07日 14:48 |


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