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長浜市の予算編成(見聞録)

 長浜市の2010年度予算案が発表された。市長交代直後なので、投資的・政策的な予算を省いて必要最低限の予算となっている。
 一般会計の規模は472億円。歳入のうち、根幹となる市税収入が166億円と全体の35%を占める。このほか、「諸収入」を合わせると自主財源は46%。残りの54%は依存財源と言われ、国や県からの「仕送り」や、市の「借金」。
 歳出の中で最も大きな割合を占めるのが民生費で、150億円と全体の32%を占める。
 民生費は一般的に高齢者や障害者、児童への福祉事業、生活保護、国民健康保険や介護保険特別会計への繰出金など、福祉分野に用いられる。
 この分野は今後の高齢化社会の中で右肩上がりが予想され、市の財政圧迫は不可避だ。
◇今回の予算案は「骨格予算」なので、目新しい事業や金額の大きな建設事業などがなく、話題性に欠けるが、人件費に着目してみたい。
 人件費は、1市6町合併に伴い、6町の特別職(町長、副町長、教育長)、町議が失職したことなどを受け、約10億円を圧縮できた。これは人件費の11%にあたり、合併の効果として市民にも分かりやすい。
 総務省がこのほど発表した「平成の大合併」の報告書によると、1999年から2006年にかけ、全国558自治体が合併し、市町村の特別職と議員が計約2万1000人減った。これにより、年間約1200億円の人件費が削減されたという。
 この報告書は、行財政の効率化が進む一方で、住民サービスが低下した地域もあった、と指摘している。
 合併を契機に従来の行政サービスが受けられなくなれば、「不便になった」と感じるだろう。
 合併の目的は簡素で効率的な自治体運営を目指すことにあるが、限られた税収の中で、どの市民サービスを残し、どのサービスを削除するのか。その取捨選択の見極めに、市民が厳しい目を注ぐのは必然。
 しかし、借金を重ねて行政サービスを維持する過去の自治体経営は、これからの時代、改めるべきだろう。子や孫の世代の借金を少しでも減らすため、市と市民が互いに協力し、自治体経営のスリム化に取り組むほかない。
◇新年度の市の歳出を振り返ると、借金返済の「公債費」が全体の16%を占める。一方、教育費は10%にすぎない。
 遠くない将来、借金返済よりも教育を充実させる予算配分の実現を望みたい。

2010年03月09日 15:34 |


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