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受動喫煙の防止へ(見聞録)

 先日、大阪駅前で、友人と居酒屋を訪れたが、換気が悪いのかタバコの臭い充満していたので、料理を注文することなく、店を変えた。その日の夜に宿泊したホテルでも、タバコ臭い部屋に案内されたため、即座にフロントに電話して部屋を変えてもらった。
 タバコの煙や臭いに無頓着な客商売があるものだな、と残念に感じた。
◇他人のタバコの煙を吸うことを「受動喫煙」という。自分の意思に関係なく、空気中に漂う煙が肺に入るから「受動」と言うが、小生を含め多くの非喫煙者がこれに悩まされていることだろう。
 国は平成5年に健康増進法を施行し、公共施設での受動喫煙防止を求めている。さらに、世界保健機関(WHO)の「たばこ規制枠組み条約」も批准している。
 これにより、公共施設や交通機関での禁煙化は徐々にではあるが前進している。
 長浜市内でも市役所の建物内が全面禁煙となり、市街地商店街では路上喫煙が禁止された。駅構内も完全禁煙化している。
 しかし、日本の取り組みはヨーロッパの先進国と比較すると、遅れているのが現状だ。特に、条約を批准していながら、公共施設の禁煙化を実現できていない点が問題視されている。
◇厚生労働省は先月、受動喫煙による健康被害を防ぐため、飲食店やホテル、百貨店など多くの人が利用する施設を原則として全面禁煙とすることを求める通知を全国の自治体に出した。
 対象となる主な施設は、学校、体育館、病院、劇場、集会場、展示場、百貨店、事務所、官公庁施設、飲食店、駅、金融機関、美術館、博物館、社会福祉施設、商店、ホテル、旅館、屋外競技場、パチンコ店、ゲームセンター、電車、バス、タクシーなど。
 罰則や強制力はなく、通知の効果は未知数だが、国が禁煙化の方針を打ち出したことの意味は大きい。
 そんな中、神奈川県は4月から受動喫煙防止条例を施行する。病院、学校、劇場、官公庁などを完全禁煙とし、飲食店、ホテル・旅館、カラオケボックスなどは完全禁煙か分煙化を義務付ける。
 さらに、罰則規定も設け、禁煙場所でタバコを吸った場合は2万円以下、施設管理者が必要な義務を果たさない場合は5万円以下の過料処分とする。
 4月1日の施行が迫る中、同県のマクドナルドやロイヤルホスト(レストラン)は3月1日から全席禁煙に踏み切った。健康志向の企業姿勢をアピールするのが狙いで、客から好評を得ているという。
◇厚生労働省の調べでは、日本の喫煙率は男女合わせて24%。また、家庭に子どもや妊婦のいる割合が高い20代、30代の喫煙率は、その他の年代と比べて高く、20代では男性47%、女性16%、30代で男性55%、女性17%となっている。
 この数値をいかにして減らすのか。喫煙者が減れば、受動喫煙の機会も減る。神奈川県の取り組みのように、滋賀県や長浜市にも、タバコの煙に悩まされない環境づくりが進むよう音頭を取ってもらいたい。

2010年03月06日 15:31 |


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