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どえらい発言と政局

 自民党の将来を目されている前厚労相の舛添要一氏が外国人記者との会合の席で、このまま自民党の支持率が上がらなかったら党首の交代を要求するか、場合によっては党を割って出てゆくかもしれん、と、どえらい発言をした。しかも、「みんなの党」の渡辺代表や「民主党」の前原国交相ら反小沢の幹部らの名を挙げて政界再編成あり得るのニュアンス濃き胸のうちを明かした。
 舛添さんの心配は実は国民の心配なのである。かいつまんでいうと、民主党がなんぼ失点を重ねて、国民からの不信の目で見られても、それが反転作用して、自民党の人気回復につながらないからである。
 民主党内閣は致命的な傷を負い、常識的には死に体となっているが、だからといって、国民はそれに代わるべく自民党内閣の返り咲きを願っていない。
 ことほど左様に国民は長年の自民党政治に愛想をつかしている。だから、民主党への怒りや不信の声がそのまま自民党への支援の声にふくれ上がらないのである。
 実はここに政治の危機と国民の不安が籠もる。死に体の内閣が呼吸し続けるというのは道理に合わないわけで、これは民主主義政治ではあり得ぬことなのだ。あり得ぬことが現実に続いているのは、まさに独裁政治に質的変化を遂げつつあることだ。
 民主党は数の力で内閣の不信案を否決するであろうし、小沢喚問を野党が叫んでもそれに応じぬし、お小遣い12億円を知らぬという首相が1円でもムダをはぶかねばならぬ、と国民をバカにしたり、とにかく平気の平座で政権を握っているこの現実は北朝鮮や中国の独裁政治と似ているではないか。
 そうこうしているうちに、今度は北海道へ火がついた。北海道の教職員組合(日教組傘下)が民主党の小林千代美議員へ不正献金したことがバレて、組合幹部ら3名が逮捕された。
 組合は「不正はない。不当逮捕だ。弾圧だ」とうそぶいているが、さきに小沢氏秘書が逮捕されたときも民主党は「権力捜査だ」といきまいた。
 小沢氏については「疑惑は残るが起訴するに十分な証拠が得られない」という理由で不起訴処分となったが、国民の多くは小沢氏の「白」を信じることはない。
 このような民主党権力の疑惑がどう国民を怒らせているか、それを証明したのが長崎県知事選と町田市長選である。
 国会へ反映する国民の声は7月の参議院選に向けられているが、一たん信用を落とした自民党の支持率回復は望むべくもない。このまま事態が続くようなれば、国民のいらいらは募るばかりである。
 民主党はダメだ、さりとて自民党にも期待できぬ。国民の投票行為、政党への選択行為が大きなジレンマに立ち至っているのが今日の政治危機である。
 それなのに、2日付の新聞はこの舛添発言を過少評価したのか、無視するほど扱いが小さい。ぼくが編集長なら一面でトップ扱いに報道するのだが。【押谷盛利】

2010年03月03日 14:37 |


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