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県の借金は9236億円(見聞録)

 収入に見合わない支出で800兆円もの借金を抱えている日本。この国の将来を問う衆院選が来月18日公示される。
 自民か、民主か、を選ぶ政権選択選挙となる模様で、両党のマニフェスト(政権公約)に注目したい。
 気がかりなのは保育園や幼稚園の無料化、子ども手当の支給、高速道路無料化、農家の所得補償など、「アレします、コレします」の心地良いフレーズと大盤振る舞いの政策が並び、財政再建の道筋が見えない点だ。
◇さて滋賀県は29日、2008年度の歳入歳出決算を発表した。
 納税者にとって、県財政の現実に理解を深めることは欠かせないので簡単に紹介すると―。
 一般会計の規模はおおよそ5000億円で、1991年の水準。
 歳入の根幹である県税収入は1820億円に過ぎず、地方交付税や国庫支出金など国からの「仕送り」が1490億円。このほか、借金で810億円、基金(貯金)の取り崩しで180億円をまかなっている。
 県税収入のうち、全体の4割を占めるのが法人税。次いで住民税が3割を占める。いずれも企業の業績やサラリー収入に左右され、景気の浮き沈みが税収に関わる。
 08年度は県税収入が前年度比マイナス4・7%、約90億円の減少で済んだが、09年度は「不景気が直撃し、少なくとも400億円の減収は免れない」(県税政課)という。
◇1兆円に迫る借金を抱える県は、財政再建に取り組み、毎年、歳出規模を縮減してきたが、08年度は7年ぶりに増加に転じた。
 というのも、景気回復の名の下に、国の緊急経済対策で大型補正を組んだから。税収が落ち込む中、国の推奨で支出を増やさざるを得なかった訳だ。
 なお、滋賀県の抱える借金の残高は9236億円で、前年度から230億円増えた。県民1人当たり65万9000円の負担。4人家族なら263万6000円の借金を抱えていることになる。
◇県の予算や決算が発表されるたびに、小紙は県財政の概要を紹介し、いかに危機的状況にあるかを紹介してきたが、国の一声であっさりと財政再建の道筋から脱線する現実をもどかしく感じる。
 選挙向けに気前の良い政策を掲げる両党だが、収入に見合った支出をいかにして実現させるのか。有権者は「財政再建」に注目してマニフェストを吟味する必要がありそうだ。国の財政が破たんすれば、景気や外交どころではない。

2009年07月30日 15:32 |


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