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農水省労組の黒い霧

 22日の時評で「日本を潰すのは役人か」と書いたが、詳しくいえば官僚と組合である。官僚も役人なれば組合も役人で構成している。役人は明治以来の一般的俗名で、明治時代はその地位が高かったから「官員さん」と言った。
 戦後の民主化とともに職員と一般的にいうが、正確には公務員である。国の職員が国家公務員、地方のそれが地方公務員。
◇ところで、日本を潰すのかと心配と義憤を感じさせる官僚と組合であるが、この二つは根が一つだから、互いの利益を念頭に「なれあい」をしている公算が強い。それをバックアップしているのが政党で、55年体制下では官僚を支えるのが自民党、組合を支えるのが社会党だった。
 いまは社会党がかすんでしまったから、野党第一党の民主党が組合をバックアップしている。
◇これまでの社会党は、なんぼがんばっても天下が取れないと諦めていたから、野党攻勢によるかけ引きに終始し、国会では何でも反対の理論を展開、行政面では組合の団体交渉が官僚を苦しめた。
 その結果、互いの「なれあい」が国会の上でも、行政の上でも国民を無視した形の「でたらめ」を進行させた。
◇今は二大政党時代のよき展開となったから、政府の失政や評判の悪さは直接政権に響き、政府を支える与党に代わって、反対党の野党が国民の信を得て新しい内閣をつくるようになった。
 この制度に切り換えたのは細川政権の功労であり、いわゆる小選挙区の導入の効果である。
 従って、いま、民主党の鼻息が荒いのは、小泉内閣以後の短命内閣による不信感が極度に高まったからで、あえていえば与党と内閣のエラーで、労せずして民主党が勝ちゲームに乗る機運となった。
◇ただし、ローマは一日にしてならず、民主党に心配はなきや、不安はなきや。
 ありあり、大ありである。だから国民は困ってしまう。
 さきに書いた「日本を潰す役人」について、「農水ヤミ専従」「労使なれあい、3年で交渉2万2070回。1万2000時間」「リゾートホテル泊まり込み」「管理職入れ替わり終日説明」の17日付、読売の記事と見出しを紹介した。
 21日の読売には「全農林幹部、全労済でも無許可役員」「公務員法違反、農水省兼業調査」と報じている。
 こういう聞き捨てならぬ大問題を民主党が国会で取り上げることをしないのはなぜか。
 果たせるかな限りなくダークに近い灰色の組合が大あわてして証拠隠滅の疑いをかけられている。それが22日付読売1面のトップ記事である。
 「組合書類を大量廃棄」「農水省出先、ヤミ専従発覚後」。実にゆゆしき問題であるが、ヤミ専従については、国民の問でも知らない人があり、日をあらためて説明する。【押谷盛利】

2009年06月24日 14:50 |


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