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日本を潰すのは役人か

 日本は「役人天国」「親方日の丸」といわれて久しいが、この悪しき慣行が是正されるどころか、近年ますますひどくなり、国民の政治不信を増幅している。
 6月19日の「国民は怒らねばならぬ」の時評の中で、この国は官僚と組合の仕放題であると書いたが、この不道理を許してきたのは国民代表である政治家がその責を果たしていないからである。
◇こころみに最近の大手新聞の中から、いかに役所がデタラメの限りを尽くしているかを「見出し」の上から報告しておく。
 5月から6月にかけてのニュースからであるが、まるで国民の納めた税金を白昼堂々とドロボーしている図であり、毎年毎年、年中行事のように役所の不正、汚職が続いている。
▽「職能協会3500万円不正」「補助金で職員飲食」(読売・5月15日)。
 「職能協会不正」「宴席にコンパニオン」「福井4年で飲食990万円」(同)。
 職能協会は厚生労働省の所管の法人「中央職業能力開発協会」のことで、国から補助金、事業委託費などを受けている。役人の天下りポストでもある。
▽「全農林幹部、無届け兼任、静岡新潟でも」「役員20年前から常態化か」(読売・5月15日)。
 「全農林」は農水産省の職員で作る「全農林労働組合」のことで、その幹部が労働金庫(労組の金融機関)などの役員を無届けで兼任していたという問題である。
 国家公務員でありながら無届けで兼任し、労金から報酬を受けていた。
▽「厚労省天下り法人」が「事務所費4000万円不正請求」「補助金2法人にまた貸し」(読売・5月28日)。
 この天下り法人は中央職業能力開発協会で、常勤役員はすべて厚労省のOB。1999年以降、同省OBが再就職している2法人に事務所を「また貸し」し、2法人の払うべき賃料や諸経費まで同省からの補助金でまかなっていた。
▽「社団法人、不正に財産取り崩す」「元官僚に多額報酬」(朝日・5月30日)。
 ここにいう社団法人は「日本農林情報システム協会」で01年度以降、所管の官庁の承認なく約4億4000万円あった基本財産を取り崩し、今年3月末時点で6億5000万円の債務超過に陥っていた。
 この協会が別の団体「情報システム技術会議」に仕事の一部を委託していたが、技術会議の事務所は協会の中にあり、職員の多くは協会の職員と重なっている。協会の役員が技術会議の役員を務め、副会長は技術会議からも月100万円を受けていた。
▽「農林中金、再建中に厚遇天下り職」「子会社の理事長に元次官」(朝日・6月8日)。
 農林中金は09年3月期に5721億円の巨額赤字に転落し、経営再建中にもかかわらず、農林省からの天下りポストを増やすため、子会社の「農林中金総合研究所」に理事長職を設け、農水省の元次官を充てることにした。農水省の天下りの御三家は農林中金、中央競馬会、旧農林漁業金融公庫、首脳ポストは大物次官OB指定席だった。
▽「日本農林情報システム協会」「自己破産手続き、負債14億円」(朝日・6月10日)。
 農林省には6月1日現在421の公益法人を所管している。
▽「農水ヤミ専従」「労使なれあい、3年で交渉2万2070回、1万2600時間」「リゾートホテル泊まり込み」「管理職入れ替わり終日説明」(読売・6月17日)。
 東京都の副知事・猪瀬直樹氏は「こんなに組合活動の時間があるなんて、農水省は仕事があるのか、疑問に思う」といっている。
▽「組合集会、勤務中1400回」「3年間、農水省出先、常態化」(読売・6月17日)。
▽「農水省減反データ捏造」「新たに17機関56人処分」。
 農水省はインチキしたデタラメのデータで減反政策を打ち出しているのか。話にならぬ悪党ぶりである。【押谷盛利】

2009年06月22日 15:01 |


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