日本を飛び出そう(見聞録)
浅井中学校の体育教諭で、長浜市平方町の大島千穂さんが来週、青年海外協力隊員として中東シリアに渡り、国連パレスチナ難民救済機関(UNRWA)の運営する学校で、パレスチナ難民の子ども達に体育を指導する。
シリアは、アラビア半島の付け根付近に位置し、イスラエルやレバノンに隣接することから、危険なイメージを抱くが、国内は割と安定していて、首都ダマスカスは観光客に人気のある古都。
そして、国内にはイスラエルに土地を奪われたパレスチナ難民が数多く住んでいる。
その難民に教育や福祉を提供しているのがUNRWA。大島さんが関わる教育部門はUNRWAの中核事業で、予算総額の半数が注ぎ込まれているという。
◇パレスチナ難民は、イスラエルと周辺イスラム諸国による4回に渡る中東戦争で生まれ、今ではその2世、3世が、故郷を失ったまま、難民キャンプに住む。一部は、周辺国に溶け込んで暮らしを再建したが、多くが職も無いまま、諸外国の支援を頼りに貧しい生活を強いられている。
◇平和で恵まれた経済環境で暮らす我々日本人には想像も付かない暮らしは、世界のあちこちで営まれている。
日本は教育や福祉が行き届き、水道、ガス、電気、交通網などのライフラインは充実。スーパーには世界中の食品が並び、家にはテレビ、冷蔵庫、エアコンなど、高機能の家電製品がある。
果たして、これだけ裕福な国が世界にどれだけあるだろうか。
恵まれた国に「運良く」生まれてきたことに感謝すると同時に、苦難にあえぐ国々にも思いを馳せられる日本人でありたい。
◇「広い視野を持ちたい」と隊員に応募した大島さん。外の世界を知ることで、一回りも二回りも成長することに期待したい。そして、今の若者にはたとえ短期間でも安穏とした日本を離れ、世界の現実を直視する機会を持って欲しいと願う。
また、教職員としての席を確保したまま休職扱いで大島さんを送り出した教育委員会の判断を歓迎したい。
2009年06月20日 16:01 | パーマリンク
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