滋賀夕刊新聞社は滋賀県長浜を中心に政治、経済、文化の情報をお届けする新聞です。



漫画センターを墓標に(見聞録)

 政府が9日発表した経済政策指針では、歳入不足を補うために消費税を最大12%に引き上げることが示された。
 税収減や経済対策で国の借金が膨らみ、財政再建のためには消費税を2011年から毎年1%ずつ引き上げて、15年度には10%に。そしてそれ以上の引きが上げが必要という。
 麻生首相も「税制抜本改革を着実に具体化させることが不可欠」として、消費税増税による財政再建が不可欠との考えを示している。
◇無駄な道路や空港を建設し、天下り団体を創設・温存。税金を散々無駄遣いしながら、財政が厳しいので「増税よろしく」の政治。
 5月下旬に成立した緊急経済対策だけでも14兆円もの財政出動。定額給付金、高速道路利用1000円、家電製品エコポイント、自動車減税など、これらの施策を手放しで喜んでいた国民は、消費税増税の方針に、そのツケを自身で賄うことに気付いただろう。
 14兆円を国民1人あたりの税金に換算すると約11万円。4人家族なら44万円の負担だ。果たして「元」を取れるだろうか?
 少なくとも、自動車、家電業界、関連の天下り団体などはホクホクだろう。
◇今、経済対策の無駄遣いとして槍玉に挙がっている一つに「国立メディア芸術総合センター」(仮称)がある。漫画やアニメなどのサブカルチャーの拠点を、都内に建設するというもの。展示内容など構想は白紙なのに、建設費117億円を盛り込んだ予算は成立している。
 文化庁はセンターについて、「4~5階建て」「運営は民間に委託」などの概要しか示していないうえ、漫画の原画など収蔵品の購入予算は見積もられず、年間運営費の試算もしていない。
 あまりにもずさんな計画に与野党から批判が出ているが、国会が予算を認めた訳だから、事務方としては、センター建設に向けて予算執行を粛々と行うだけ。
◇このセンターは、ちょうど消費税増税がスタートするとみられる2011年度に開館する見通し。
 2年後の政治が刷新されているかは未知数だが、国民の税金を無駄遣いし続けてきた政治の墓標となっているのではないか。墓標を見上げることで政治への関心が深まれば、センターにも意義ありか。

2009年06月11日 15:03 |


このエントリーのトラックバックURL:
http://www.shigayukan.com/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/3091

過去の時評


しが彦根新聞
 
長浜市
長浜市議会
長浜観光協会