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高給・好待遇の議員(見聞録)

 麻生首相と民主党・鳩山代表による党首討論が27日行われた。迫り来る解散総選挙を意識した論戦で、小沢前代表の秘書が逮捕された違法献金事件を受けて、政治資金問題が一つのテーマとなった。
 鳩山代表は企業・団体の政治献金とパーティー券を3年後に全面禁止する政治資金規正法改正案を提出することを表明し、与党に賛成を求めた。一方、麻生首相は、「違反の話を棚上げにして制度を変更せよというのは、理論のすり替えだ」と応じなかった。
 政治とカネの醜聞は日常的ニュースだが、そこまでしてカネを集めなければならないほど、国会議員は困窮しているのだろうか?
◇4月の名古屋市長選で初当選した河村たかし氏は、衆議院議員だった昨秋、「この国は議員にいくら使うのか」(角川SSC新書)を出版した。
 一部を紹介すると、まず、国会議員には年間約1560万円の給料が入り、ボーナスは630万円が2回。さらに様々な手当が付いて、年間収入は3500万円となる。
 手当のうち、最も金額の大きいのが「文書通信交通滞在費」で、毎月100万円、年間1200万円が支給される。
 ところが、「文書費」については、国会図書館の職員に頼んで様々な文書をタダで調査できるし、「通信費」も議員会館の電話代はタダ。「交通費」はJRや飛行機の利用に無料パス。これは、鴻池祥肇・前官房副長官が女性との旅行で利用したので記憶に新しい。「滞在費」も視察の場合は国の予算から出て、東京には立派な議員宿舎がある。
 つまり、いずれの費用も、すでに手厚くカバーされている。
 さらに、文書通信交通滞在費は領収書の提出が一切いらない。だから、子どもの学費に回したり、貯金したり、マンションのローンを払ったりしている議員もいるはずだ、と河村氏は指摘している。
◇このほか、委員長になると1日6000円の手当と、黒塗りの公用車がつく。政党には政府から年間300億円を超える政治資金が配られる。議員年金は、掛け金の7割が国庫負担で、例えば議員を10年すれば、年間350万円もらえる―。
 こう書き連ねると、いかに国会議員が高給で多くの特権に浴しているのか分かる。これでは国会議員に、我々庶民の感覚など理解できようもない。財政難なのに赤字国債をバンバン発行して、無駄遣い推奨の愚策や利用価値の低い高速道路に15兆円も計上するのが良い例だ。
◇さて、著者の河村氏は政権交代よりも議員改革を求めたが、国政では叶わなかった。特権階級に浴しているのは野党の民主党もそうだからだ。
 今度は名古屋市で改革の狼煙を上げる。地方発の議員改革に大いに期待したい。

2009年05月28日 14:47 |


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