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異国の風土に触れて(見聞録)

 先月、2週間ほどの休暇をもらい、スペインとモロッコに出掛けた。
 アラビア半島カタールのドーハ経由で、スペインに入国。首都マドリッドを出発点に、奇才建築家アントニオ・ガウディの建築物が数多く残るバルセロナ、スペイン3大祭りのひとつ「サン・ホセの火祭り」が開かれた地中海沿岸の都市バレンシアを巡った後、バスでイベリア半島を南下。
 フェリーでジブラルタル海峡を渡ってアフリカ大陸北西端のモロッコに上陸した。旧市街が迷路のように入り組んだ古都フェズ、オリーブやブドウ畑に囲まれたメクネスを訪れた後、同国のほぼ中央に位置する第2の古都マラケシュへ。そこを起点に2泊3日でサハラ砂漠に足を運び、最後はカサブランカから帰国のフライト。
◇スペインは、かつてナポレオンに「ピレネーを越すとアフリカ」と呼ばれたように、フランスとの国境にそびえるピレネー山脈により、ヨーロッパとの交流に距離があった。交通網が整備された現代でも、ヨーロッパの一国に位置づけされながらも、そこに息づく
風土や文化が、ドイツ、フランスといった西ヨーロッパ諸国と一線を画し、経済的にも立ち遅れていた。
 今回、スペインで感じたのは、物価の上昇と国際化。初めて同国を訪れた12年前は、西ヨーロッパで最も安上がりに旅行できる国だった。それが今は、EUによる統一通貨ユーロの導入により、物価が当時の1・5倍ほどに上昇していて、安宿を探すのに苦労させられた。
 また、以前は、ホテルや国際列車の停車する駅でさえ簡単な英単語が通じなかったが、今回はある程度、英語が通じたうえ、愛想まで良くなっていた。
◇モロッコは北アフリカにありながらも、麦、オリーブ、オレンジ、ブドウ畑が地平線の彼方まで広がる肥沃な大地を抱えていた。どこまで行っても溢れんばかりの緑が広がり、アフリカ大陸にいることを忘れさせる。
 ただし、これは同国中央を縦走するアトラス山脈の西側での話。
 アトラス山脈を越えて、東へ足を運ぶと、そこは乾燥した荒涼の大地が続き、かろうじてオアシスにレンガと土の家々が集中していた。さらに、東進すればサハラ砂漠が地の果てまで延々と砂丘を連ねていた。
 同国は、世界で最も安全に旅行できるイスラム教国の一つとあって、かつて同国を植民地化していたフランスを中心に、世界中から旅行客が集まっている。
 サハラ砂漠へは現地でツアーを申し込んだが、旅の仲間となったのはチリ、アルゼンチン、イラン、ロシア、フランス、スペイン、アルメニア、オーストラリア人の13人。道中、スペイン語、フランス語、英語が飛び交い、世界が少しだけ小さくなった気がした。
◇ヨーロッパとアフリカ、キリスト教とイスラム教という異なる風土、文化を肌で感じ、多いに気分転換できた今回の旅。現地で感じたアレコレを数回にわたって紹介したい。

2009年04月02日 15:46 |


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