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この20年、振り返る(見聞録)

 時代が「昭和」から「平成」に移り、きのう8日でちょうど20年。バブル景気の絶頂を日本人が酔いしれていたころ、産声を上げた子ども達は20歳に成長し、この3連休に成人式を迎える。
 彼ら、彼女らの生まれた当時を振り返り、そこから現代を見つめてみたい。
◇当時の世界情勢は、長らく続いてきた東西冷戦に終わりを告げつつあった。ソ連ではゴルバチョフ書記長が改革「ペレストロイカ」を進め、軍縮や西側との関係改善に乗り出していた。
 1989年にベルリンの壁が崩壊。アメリカでは現大統領の父親ジョージ・H・W・ブッシュが大統領選で初当選し、ゴルバチョフ書記長との会談で冷戦終結を宣言した。
 一方、中東ではイラン・イラク戦争が停戦を迎えたが、このころ、10数年後にアメリカ同時多発テロを引き起こすテロ集団「アルカイーダ」が組織された。
 米ソ2極化時代を勝ち抜いたアメリカは今、ロシア、中国の軍事的・経済的台頭、EUの発足、イスラム諸国での反米意識の高まりを受け、その影響力を急速に低下させつつある。
◇20年前の日本はちょうどバブル景気の絶頂期。株と地価が高騰し、投機に次ぐ投機で世の中に金が溢れた。1989年12月には東証日経平均株価が過去最高の3万8915円。間もなくバブルがはじけ、20年後に1万円を割り込むとは夢にも思わなかったことだろう。
 政治の世界ではリクルート・コスモスの未公開株が政治家や官僚に譲渡されていたことが発覚。この「リクルート事件」には首相経験者ら90人以上が関わったとされたが、大物政治家は誰も立件されなかった。当時の竹下登内閣は、結局、リクルート事件の影響で総辞職することとなる。
 政府の愚策に「ふるさと創生事業」というものがあった。全国の市町村に一律1億円を配るという「バブル」な振る舞いだったが、無意味な箱モノやモニュメントを建てたり、宝くじを購入したりと、無駄遣いする自治体も少なくなかった。
◇20年経過した今、またぞろ、「定額給付金」と称して税金を無意味にばら撒こうとしている政府。カネ余りのバブルの頃ならいざ知らず、国の財政がひっ迫する中でのばら撒きに、政治家の学習能力を疑いたくなる。
 高額所得者の給付金受け取りを「さもしい」と批判していた麻生首相は、あっさりと前言撤回し、「高額所得者も使いましょう」とのこと。
 この2兆円、泡のごとく、消し飛んでしまうのだろう。

2009年01月09日 15:23 |


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