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大麻に見る罪意識(見聞録)

 大学生の間で大麻汚染が広がっている。慶応大、関西大、法政大、同志社大、早稲田大の学生が相次いで逮捕された。その背景に、若者の罪意識の希薄化があるのではないだろうか。
◇大麻取締法違反の最高刑は所持で懲役5年、営利目的の栽培で懲役10年。
 しかし、同法は大麻種子の所持、大麻の使用について処罰する規定がない。このため、大麻種子がインターネット上で販売され、誰でも容易に入手できる。そして栽培、吸引、売買…。
 さらに、ネット上では日本の大麻規制を批判し、少量所持を認めているヨーロッパの国を例に挙げて、大麻の使用を擁護するサイトや書き込みが少なくない。
 紀元前から薬草の一種として利用され品種改良されてきた歴史や、タバコやアルコールに比べて有害度が低いとのデータを紹介し、「大麻を合法化せよ」との論調も。
 今の若者がネット上に溢れるこういった情報に感化されて、大麻を購入したり、使用したとしても何ら不思議ではない。「危ない遊び」くらいにしか思っていないのだろうが、法律で規制されている以上、その代償は小さくないことを知るべきだ。
◇大麻は、免疫力の低下、白血球の減少、異常行動、思考力低下などを引き起こし、社会生活ができなくなる場合もある。また、ヘロインやコカインなどの覚せい剤のゲートウェイ(入り口)となりうる。
 先月、米原市内の男性に覚せい剤を売ったとして名古屋市内のイラン人の男2人が逮捕されたが、自宅からは覚せい剤のほか、違法ドラッグ、大麻などが押収された。売人は大麻も覚せい剤も分け隔てなく扱うのだ。
 最初は、依存症状の少ない大麻を興味本位で試したつもりが、その好奇心から覚せい剤に手を出してしまうことに。そうなれば後戻りはできない。「人間やめますか」のフレーズに代弁されるように、覚せい剤は使用者の精神、身体を蝕むだけでなく、身近な人間関係、家庭をも破壊する。
◇広がる汚染を食い止めるには、ネット情報に惑わされない徹底した啓発が必要ではないか。もはや芸能界や角界だけの話ではない。

2008年11月18日 16:49 |


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