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賢い消費者でありたい(見聞録)

 かつて食品添加物会社のトップセールスマンとして活躍し、「添加物の神様」と呼ばれた安部司さんの著書「食品の裏側」(東洋経済新聞社)は、加工食品がいかに添加物にまみれているかを指摘し、大きな反響を呼んだ。
 コーヒーフレッシュはミルクなどを使わず、水とサラダ油を乳化剤で混ぜ合わせ香料で味付けすればできるし、色の悪い明太子は添加物の液に一晩付ければつやつやに。30種類の添加物を調合するだけで、とんこつ味のラーメンスープができる。コンビニに並ぶサラダは殺菌剤のプールで何度も消毒されている―。
 このような、添加物の実態を赤裸々に記している。
◇小欄も昨年、「食品の裏側」を手に入れ、興味の持つ知人に貸したりもしているが、そこに記されている衝撃の内容から、すぐに相手方の家族内での回し読みとなり、なかなか帰って来ない。
 昨日、2カ月ぶりに戻って来たが、聞くところによると、いつも利用していた「醤油」が添加物入りだったことが判明し、慌てて醤油を変えたという。
 昔ながらの「丸大豆醤油」なら原材料は大豆、小麦、食塩だけで製造には1年以上かかる。一方、「新式醸造醤油」などはブドウ糖果糖液糖、アミノ酸、カラメル色素など何種類もの添加物が入り、1カ月ほどで製造できる。値段も安い。
 添加物食品を遠ざけるには、なるべく家庭での手作り料理が推奨されるが、家庭で使う調味料が添加物まみれでは、かなわない。
 スーパーのお買い得品コーナーで安く手に入れた調味料ならば、それは「醤油風」「みりん風」といった具合のニセモノかもしれない。
◇安部さんは、添加物を「有害だ」「悪だ」と批判することはしない。添加物のおかげで、食品が日持ちしたり、美味しかったり、鮮やかだったり、安かったりするからだ。
 だが、添加物まみれの食事を続ければ「本物の味」を見失うし、複数の添加物を組み合わせた場合の安全性が完全に保障されている訳ではないと指摘している。
 見た目や値段だけにとらわれず、加工食品がいったいどのような成分で作られているのか。そういう情報に敏感な賢い消費者でありたいものだ。

2008年11月07日 16:55 |


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