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合併破綻と長浜の覚悟

 合併の成否を決する長浜市議会特別委員会は22日開き、土壇場で合併協定項目に、ノーを突き付けた。この結果、当初の予定であった平成22年1月1日付合併は事実上破綻した。
 法による合併期限ぎりぎりがアウトになった意味は非常に大きい。
 合併は時の流れで避けることは出来ない、と認識しつつも、協議最終段階で受け入れ側の長浜市議会がストップをかけたことは相手方6町にとっては迷惑なことであり、屈辱的とも受けとられかねない。合併協議が最終段階で潰れたことは行政の最高責任者である市長の不信につながる。
 6町の長浜市に対する不信感は最終的には長浜市長の責任に帰する。
 これは内閣が国の運命に関する重要法案を国会で否決されたと同様の重大な意義を持つ。この場合、内閣不信任ととらえて総辞職するか、国会を解散するかが憲政の常道である。
 今回の長浜市議会特別委員会の結論は22年1月1日合併のスケジュールを否決したととらえるべきである。
 本来は、このような重要問題は全会一致で推進すべき性質のものであり、賛否の激論が後に尾を引くようなことがあってはならない性質のものである。
◇なぜならば、市町合併は関係する1市6町の行政を超えた地域住民の将来の命運に関わる歴史的事件であるからだ。
 今回の合併は、長浜市への吸収合併であるが、持参金付きの花嫁というのはむしろ例外で、多くは嫁取りは婿側が支度金、結納金を差し出す。
 長浜市が婿として6町を迎え入れようとするにはそれなりの愛情と将来の一体感、新都市形成への夢と寛容が前提でなければならぬ。
◇その意味では、今回の破綻は決して望ましいものではなく、長浜市民にとってもうしろめたさといっていいのか、後味の悪い印象を残した。
 その責任は一にかかって長浜市長にある。1市6町の住民の命運に関わる外交案件は議会の協力なしでは成り立ち得ない。今回の場合、言うなれば議会が市長不信任をつきつけたようなものである。
 これまで多大な時間と経費を注いで合併協議に一途だった6町側にとっては希望をもぎとられた失望感が「うらみ節」に転化する可能性さえある。
 そうあってはならないから、このさい、長浜市長が本当に1市6町、さらには米原を含めた2市合併を考えるなら自己の名利を捨てて、湖北のために「腹を切る」の哲人的、武士道的自処の望まれるゆえんである。【押谷盛利】

2008年10月23日 15:06 |


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