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経済の原点は?(見聞録)

 アメリカの低所得者向け住宅ローン「サブプライムローン」問題を引き金とした金融危機は、米証券大手「リーマン・ブラザーズ」の破たんを導いた。その影響はさっそく日本にも上陸し、今朝の日経は618円安となった。
 同社は、8月末時点で140億ドルを超えるサブプライム関連の損失を計上する大幅赤字で、9日以降の4日間で株価を80%も下落させた。
◇サブプライム問題は、世界の金融市場を冷え込ませたが、今度のリーマン破たんはそれに拍車をかけ、日本経済に与える影響も少なくないとみられている。
 一つは、米国の金融不安に起因するドル下落で、円高ドル安が進行し、日本の輸出経済に打撃を与えるというもの。
 もう一つは、金融・証券市場に不安を抱いた投資マネーが、原油や食糧品にシフトし、物価高騰を招くというもの。
 また、大口債権者のリストには、あおぞら銀行、みずほコーポレート銀行、新生銀行、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行などが列挙されている。
◇証券市場は企業の資金調達の場だが、投資企業(家)によるマネーゲームの舞台ともなっている。株価傾向の分析や独自情報に基づく売り買いで、利ざやをかせぐ。
 ギャンブルのような側面を持つが、そこを生き抜くには、投資と回収のタイミングを見極め、情報の精度を研ぎ澄ますしかない。莫大なリターンがあれば、それに伴うリスクも大きい。
 リーマンは創業150年の歴史を持つ世界有数の大企業で、世界恐慌の経営危機も乗り越えてきたが、莫大な資金運用の結果、たった1社のサブプライムの破たんで倒産に追い込まれた。それは、金融・証券業界が内包するリスクと分析できよう。
◇一時、話題になったライブドアは、株式市場から得た資金で企業を次々と買収してマネーゲームに明け暮れたが、結局は粉飾決算が露呈してその勢いを失った。
 そして、ライブドアへの資金提供主として知られるリーマンも破たんした。
 以前、長浜で講演した政治評論家の三宅久之さんは「モノ作りの原点に立ち返らなければならない」と語り、米国の金融、市場を真似て、手っ取り早く金儲けしようとする最近の日本の経済構造に疑問を投げかけたが、改めてその言葉を思い出した。

2008年09月16日 18:52 |


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