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長浜発のレゲエ(見聞録)

 中米カリブ海に浮かぶジャマイカ。その小さな島が生んだ偉人のうち、日本で最も有名なのはおそらくボブ・マーリーだろう。
 首都キングストンの貧民街に育ち、黒人の解放や愛、希望を歌に託し、ジャマイカ音楽「レゲエ」を世界に広めた。1981年、脳腫瘍のため36歳の若さで亡くなったが、今でも世界中のアーティストを魅了して止まない。
◇レゲエは、今、若者の間で人気を集め、多くのアーティストが歌っているが、それでも馴染みが薄く、耳にする機会の少ない音楽かもしれない。
 1960年代後半からジャマイカで発展した大衆音楽で、独特のアクセントを持つビートにのせ、リズミカルに歌う。特に歌詞が印象的。
 社会矛盾の指摘、植民地主義、物質主義への批判、貧困といった政治的、社会的なテーマに加え、男女の愛や日常の出来事などを歌詞にしている。レゲエを聴いていると、異ジャンルの音楽に比べ、メッセージが直情的で、何を訴えたいのかが、分かりやすい。
◇「MONKEY KEN」のアーティスト名で活動する長浜出身の児玉健司さん(38)が、21日リリースするCDアルバム「モンキー・マジック2」は歌詞がユニーク。中でも「長浜の歌」は知る人ぞ知る名曲で、「長浜に来たら鳥喜多の親子とかしわ鍋食べていけ~」の歌詞で始まり、茶しん、豊公園、楽市、長浜港、大通寺、長浜八幡宮、長浜城、黒壁ガラス、さいかち浜、夏中さんなど、長浜の名物や名所が数多く登場する。リリースされた10年前は地元の商店街や中学校の給食の時間に流れていたそうだ。
 このほか、日本人のアイデンティティを歌った「日本人」も興味深い。
◇KENさんは21年前、17歳の時にレゲエの魅力の虜となった。当時はロックバンドがブームで、レゲエはマイナー音楽もいいとこ。KENさんは同級生の「DJ SHARK」こと佐藤正明さんと一緒に、ひっそりDJ活動を始めた。以前、関西一円のライブハウスで活躍していた2人に、地道な音楽活動や、将来の夢を聞き、記事で紹介した。
 今週末の13日には高島市の箱館山スキー場山頂で5回目となる「びわ湖レゲエ祭」が開かれるが、KENさんは1回目から関わってきた。今年は8000人を超える来場者が見込まれる気配で、レゲエはすっかり市民権を得たようだ。
 昨日、8年ぶりにKENさんに会った。大好きなレゲエが、滋賀で野外イベントを開催できるまでに広がったことを満足そうに話す姿に、夢や志を持つ大切さを学んだ。

2008年09月09日 16:17 |


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