学生の気ままな旅(見聞録)
京都造形芸術大学の学生が青森から京都まで約1200㌔を、リヤカーにねぶたを載せて歩いているのを、2日付の滋賀夕刊で紹介したが、このような自由で気ままな旅ができる学生が羨ましくもある。
そもそも、今回の旅の発端となったのは、授業で「ねぶたの発祥地は京都」との一説を知ったことという。
◇ねぶたは歴史上の人物や歌舞伎を題材にした大型の灯籠を指し、東北地方では夏祭りの定番。8月上旬に開かれる青森ねぶた祭りは、その規模、華やかさから知名度ナンバー1だ。
ねぶたの起源は、七夕の灯籠流しが変化したものと考えられているが、諸説あるため特定されていない。
坂上田村麻呂が陸奥国の蝦夷征討の戦場で、敵をおびき寄せるため、大きな灯籠を作り、笛や太鼓で賑やかにはやし立てたのが始まりとの説もある。
京都発祥説は、1593年、津軽一帯を治めていた武将・津軽為信が上洛し、大灯籠を作って豊臣秀吉の前で紹介したとの故事に由来する。それを地元に持ち帰ったことで、東北地方に定着したのでは、という説。
そこで学生グループは、今度は青森でねぶたを作って京都に持ち帰り、一夜限りの「京ねぶた祭」を企画した訳だ。
◇学生がデザインしたねぶたは「輪入道」「ぬえ」「茨城童子」という京都の妖怪3種。それをリヤカーに載せ、8月上旬に青森を出発。秋田、山形、新潟、富山、石川、福井へと日本海沿いを歩き、そして京都を目指して現在、滋賀を通過中。4~6人のグループに分かれ、リレー形式でねぶたを引き継いできた。
道中、地元住民の家に泊めてもらったり、食事やお風呂を世話してもらったりと、行き当たりばったりの旅ながら、各地で温かい接待を受けている、と聞く。
長浜を訪れた学生も、お寺に泊めてもらったり、スイカやお茶を呼ばれたり、カンパも受けた。風呂の場所や野宿できるポイントも教えてもらった。
野宿、風呂無し、そして酷暑の中のリヤカーと楽しいばかりの旅ではなさそうだが、各地で人の心の温かさに触れられたのが、何より貴重な経験となったのではないか。
2008年09月05日 13:28 | パーマリンク
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