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辞任タイミング論(見聞録)

 福田康夫首相の突然の辞意表明で、いよいよ解散総選挙が秒読みの段階に入った。
 「安心実現内閣」を組閣して1カ月たらずで、突然、首相職を放り出したとして、さっそく批判を浴びているが、本人に解散する気がないのだから、どこか、都合の良い時期に辞任するしか、他に方法がないと考えれば、しょうがなくもない。
 内閣改造後も低迷する支持率に加え、目前の臨時国会ではインド洋での給油活動のための新テロ対策特別措置法の延長が、民主党の強硬反対と公明党の再議決反対で、成立が微妙になっており、投げ出すには、ちょうど良いタイミング。
◇さて、総裁選だが、現状では、麻生太郎幹事長を軸に調整が進むとみられ、対抗候補には小池百合子・元防衛相、谷垣禎一・国交相、石原信晃・元国交相の名前が取りざたされている。誰が出るにせよ、有権者の関心が高まることは間違いない。
 総裁選後の臨時国会では、定額減税など総合経済対策のための補正予算、新テロ対策特別措置法の延長などが焦点となるが、参院で多数を持つ民主党はどちらにも反対しているため、次期政権も苦しい舵取りを余儀なくされるのは必至。
 このため、自民党は総裁選で集まった有権者の関心が冷めやらぬうちに、解散・総選挙に打って出るとみられ、早ければ11月にも踏み切る可能性がある、と各紙は伝えている。
◇一方、解散・総選挙で政権交代の好機が訪れることになる民主党だが、代表選(8日告示、21日投開票)は、小沢一郎代表の無投票3選が確実な情勢。
 総裁選で複数の候補を競い合わせることによって有権者やマスコミの関心を引こうとする自民に比べ、民主党代表選は、何の話題性もなく、盛り上がりに欠けたまま終わる気配。
 そう考えると、福田首相の突然の辞任は、一国の首相として誉められたものではないが、小沢代表の3選に水を差して民主党の存在感を消し飛ばす、という意味において、国政運営よりも党利党略に明け暮れる自民党体質からすれば、賢明な判断か。
 当面は自民党の総裁選がクローズアップされようが、誰が次期総裁になるかが総選挙の浮き沈みに深く関わってくる。

2008年09月02日 16:14 |


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