派バツ政治への逆戻り
福田改造内閣は古い自民党への復帰体質の色が濃い。
小泉純一郎元首相が派バツの連合勢力を一蹴して一躍総理・総裁に輝いたのは一にも二にもその明確な改革路線に国民の熱狂的な支持が高まったからである。
そのときの小泉公約は、派バツ政治の解消であり、これへの熱情は「自民党の解党的改革」であった。解党は壊党につながる悲愴なる決意であった。
第2の小泉公約は「民でやれるものは民」、第3は公務員改革を含む行政改革であった。第4の公約は靖国参拝であった。
◇この小泉公約を引き継いだのが安倍前首相だったが、党内の守旧派は、安倍氏の温厚さと政治経験の浅さをいいことに、安倍潰しの包囲網を敷いた。彼ら守旧派は安倍潰しに外国勢力を加担させた。中国の反日感情を激発させて、内外からの安倍おろしを画した。
第1次福田内閣は党内を波立てずに知らず知らずのうちに反小泉、反安倍路線に切り換えたところがみそであり、その苦心の策は安倍改造内閣の大臣をそのまま抱えこんだところに証明される。
◇ところが今度の福田改造内閣は仮面を捨てて、鮮明に古い自民党体質へ復帰を宣言した。
そのことは命がけで立ち向かった小泉改革を否定することだった。
第2次福田内閣は派バツ連合内閣であり、党役員も大臣人事も派バツが先行した。
小泉内閣の目玉である官から民へは、郵政民営化に象徴されたが、福田内閣は民営化反対で党を出た保利耕輔氏を政調会長の要職に、同様の野田聖子氏を科学技術・消費者行政担当大臣に救い上げた。
第3の小泉公約は公務員改革であったが、安倍内閣以降、終始その最先頭で努力した渡辺善美行革、公務員制度担当大臣をクビにしてしまった。
第4の靖国参拝は、福田総理の口からは出るはずもないし、あれほど内政干渉してきた中国からの声も消えてしまった。
国内の反小泉政治家は、中国や韓国の尻馬に乗って、憶面もなく靖国叩きをやっていたが、それもなくなった。
このことは、福田の政治色が親中国、親朝鮮であることを内外に知らしめた。
その結果として、アメリカのブッシュ政権を後押しして、核問題の6カ国会議で、いいようにあしらわれて、あげくの果て、拉致問題の見通しのないまま、経済制裁の解除を打ち出してしまった。アメリカはいいこと幸いに、北朝鮮を「テロ危険国家」の指定から解除することにした。
このことは、日本の安全と平和に関する重大問題につながり、竹島問題とともに長く日本史に屈辱的汚点を残すであろう。
この点、福田総理は国民を愚弄した。あまりにも北朝鮮寄りの無能外交に気がとがめたのか、拉致問題で小泉、安倍時代から正論を前面に、拉致被害者の家族から信頼されている中山恭子氏を首相補佐官から拉致問題担当大臣に引き上げた。
この問題の弱腰を目隠しするためのテクニックであり、外堀はすでに埋められている。
◇いずれにしても、古い体質の自民党は復活した。国民は税金での尻ぬぐいだけは許してはならぬ。【押谷盛利】
2008年08月04日 17:02 | パーマリンク
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