ストップ!お役所依存(見聞録)
大阪府の橋下知事が猛烈な財政改革を迫られるように、地方自治体の財政難は深刻度を増している。
将来のランニングコスト、需要予測を見誤った公共施設、道路の建設、過剰な住民サービスの提供といった過去のツケに加え、高齢化社会での福祉費、医療費の増大が財政難の原因と分析できるだろう。
自治体の場当たり的な支出や議会のチェックの甘さも指摘されようが、一方で住民の自治体サービスへの期待や甘え、政治に対する無関心が根源とも言える。
税金を支払う住民が自治体を運営する心構えで、地方自治に関わるべきなのに、「税金はしょせん他人のお金」「市役所に任せられる仕事は市役所に」といった具合に、何でも自治体任せにしてきたツケではないだろうか。
◇旧浅井町で4年前、「澄川(すみかわ)革命」なる取り組みが行なわれた。
これまで県に頼っていた一級河川の美化活動を地域住民自ら取り組もうというもの。
当時、旧浅井町内を流れる草野川では柳などの樹木や雑草が、人が立ち入れないほどにまで繁茂。放置すれば、台風や大雨の増水時に、流された木々や草が流れをせき止め、氾濫の恐れがあった。美観も損なわれていた。
住民からは災害を心配する声が出ていたが、管理者の県に財政の余裕はなく、放置されたまま。
そこで旧浅井町が町民から一口1000円のカンパとボランティアを募って、樹木の伐採に乗り出した。町予算の持ち出しゼロを原則に、住民の善意に頼ったこの活動に流域住民が手を取り合って協力した。
県が管理する一級河川を、カンパを募って住民ボランティアで整備する取り組みは珍しく、当時の滋賀夕刊でも「美しい川を住民の手で」と報じられた。
◇あれから4年、市町合併後、澄川革命と呼ばれた草野川の整備活動はストップしていたが、今月22日の日曜日、地元の上草野連合自治会(有木重實会長)の関係者ら23人が草野川の約1㌔で樹木の伐採に取り組んだ。
以前に刈り取った樹木の繁茂が目立ったためだが、今度は、自治体の呼びかけではなく、連合自治会が自主的に取り組んだ。
チェーンソーで河川内の樹木を伐採し、枝を払ってクレーンでトラックに積み込んだ。約5時間かけて2㌧トラック8台分を運び出した。蒸し暑い中でのボランティアに脱帽である。
大雨による増水被害を懸念し、住民自らが率先したこの活動は、これからのコミュニティのありようを示しているようだ。
◇振り替えれば1995年の阪神淡路大震災。この未曾有の大災害は自治体の想定をはるかに超え、救命活動や安否の確認は近所同士の助け合いだった。
この頃から戦後衰退していた地域社会の連帯感や、コミュニティの役割が改めて見直されてきた。
高齢化社会の中で自治体の経営難、コミュニティの希薄化が懸念されるが、何でも「お役所任せ」にする無責任、無関心な生活にそろそろ終止符を打つ時なのかもしれない。
住民ができることは住民が行い、税金は自治体にしか取り組めない分野に用いるべきだろう。
なお、7月5日朝には長浜新川で「クリーンアップ作戦」が計画されている。午前8時に六荘公民館前に集合。嘉田由紀子知事も参加する。ボランティアの申し込みは湖北地域振興局河川砂防課(65)6639へ。
2008年06月24日 16:31 | パーマリンク
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