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拉致問題とフヌケ外交

 政府や政治家は日本の国益と国民の安全を守るのが最大の使命であると思うが、いま、政府の進めている北朝鮮外交はその点で憂慮されている点が多く、国民の安全と国益をどう考えているのか、注目したい。
 最近のニュースで、北朝鮮が拉致被害者の再調査をするとか、38年前の1970年に起きた日航ハイジャック事件の犯人たちを返すとかの約束を信じて、これまでの経済制裁や北朝鮮の船舶の入港を認める、などを約したことを知った。
 ぼくは、以前にも書いたが、北朝鮮の金正日独裁政権は箸にも棒にもかからない悪魔のような国である。
 日本人の拉致被害者は100人を超えるであろうといわれているのに、これまでそれを否定し続けてきた。小泉さん時代に5人を返したが、それで幕は下りた、と勝手に放送して、ことあるごとにこの問題は解決ずみ、と放送してきた。
 小泉さんの2回目の交渉のとき、残された何人かは病死、事故死と証拠もない話を「調査の結果」と、うそぶいたことがある。こともあろうに、横田めぐみさんの遺骨だとして、別人のだれの骨か分からないものを送ってきた事実がある。
◇以来、この国は、拉致問題は解決ずみ、調査の結果は、あれでおしまいと言い続けてきた。
 それなのに、いまアメリカとの核交渉で、アメリカから「ならずもの」と「テロ支援国」の極印を解除してもらうために、いままで否定していた拉致被害者を再調査すると言明した。
 そればかりか、ハイジャックして日本から逮捕状の出ているヨド号事件の犯人グループを送り返すという。
◇ぼくは拉致問題解決には制裁と交渉の2面作戦しか効果が上がらぬとする安倍前首相の政策を立派であり、当然であると支持してきた。
 しかし、福田さんになってからころっと様相が変わってきた。当初から北と中国にベタベタとほほえみかけてきた。
 中国のチベットにおける人権弾圧に何らのコメントすら出来なく、北京オリンピックの入場式出席予定についても民主国家の総理らしい権威を失っている。
 そして今回の北朝鮮への制裁解除のゆるフンぶりである。
 再調査するというのは、口先だけである。それは過去の経緯が明白に示しているではないか。
 真に北が誠実と反省の心があれば、謝罪して、すべての拉致被害者を送還させるべきではないか。その送還の実績を見た上で、始めて制裁の解除がなされるべきである。
◇それなのに、北は拉致被害者でなく、ヨド号ハイジャックの赤軍派を返すという。日本は経済制裁のカードにヨド号犯人を掲げたことはない。
 彼らは国法を破り、志願して北に骨を埋める覚悟の確信犯である。彼らは北では反日教育で洗脳され、日本人拉致の犯罪に手を貸した民族の裏切りものでしかない。
 いまさら日本に帰ったとて、日本のために何の役に立つのか。恐らく北の工作員と連携し、北を祖国としてスパイ活動したり、北の利益のために奔走するだろう。
 たとえ帰っても、一時的には日本の法律で逮捕され、刑務所へ入るだろうが、いずれは出所する。30年以上も前の犯罪だが、彼らが残した赤軍派のテロ活動は国際的なテロ行為に発展し、世界からひんしゅくを買った事実は今も消えない。
◇今度の北朝鮮に対する甘い外交をめぐって、安倍元首相と、自民党内の親北朝鮮派の山崎拓前副総裁が対立しているが、ぼくは国益に立つ安倍さんを高く評価したい。
 安倍さんは演説で「政府以外の人が甘いことを言って北朝鮮と交渉するのは百害あって利権ありかと言いたくなる」と批判したのは勇気ある発言で、北や中国にベタベタする政治家は究極は日本を売るのではないかと案じるのである。
 拉致は人ごとではない、国民みんなの心配事と思うべし。【押谷盛利】

2008年06月21日 15:14 |


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