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教育機会ない子ども(見聞録)

 女性団体の国際ソロプチミスト長浜(北嶋明子会長)は、音楽家育成のコンサートや乳がん健診啓発、絵本寄贈、清掃奉仕などに取り組んでいる国際組織。
 6日付けの滋賀夕刊で紹介したネパールでの女性教師育成支援もその活動の一つだ。
◇ネパールは中国とインドに挟まれ、世界最高峰のエベレストをはじめとする8000㍍級の山々に抱かれた自然環境厳しい国。面積は北海道の約1・8倍程で、人口は約2500万人。60の民族、100の言語を持つ多民族国家だ。
 その自然環境と宗教に由来する風習、そして多民族ゆえに近代化が遅れている。国民の多くが農業に携わり、平均年収は約2万5000円。世界最貧国の一つとして知られる。
 また、識字率の低さが国際機関から指摘されているが、同国では未だに5年制の初等教育すら義務化されておらず、小学校に通うのは、該当児童の半数。
 特に女子は学校に通わせてもらえず、識字率は2~3割程度にしかすぎない。
 というのは、ヒンズー教を国教とする同国では男子を大切にする一方で、女子は10代半ばで嫁ぐまで、農作業や家畜の世話から、兄弟姉妹の世話まで家事労働力として重宝されているのだ。
 貧しい村では男子が学校に通えても、女子には教育の機会さえ巡ってこない。
◇世界各国の女性団体やNGOでは学校を建てたり、教育資金を援助するなど教育環境整備に取り組んでいる。
 同国第3の都市ポカラにある女子短大カニヤ・キャンパス・ポカラ大学に併設された「さくら寮」もそのひとつ。
 日本のNPO「日本ネパール女性教育協会」が、女性教師育成を目指して2年前に設立した。数少ない女性教師を増やし、僻地の小学校に赴任してもらうことで、少女たちの社会的自立の目標とするのだ。女性教師がいると少女も学校に通いやすくなるという側面もある。そして、目指す教師像は、壺井栄著「二十四の瞳」の大石久子先生。
◇さくら寮では、僻地出身の高校卒業生を年間10人受け入れ、短大で2年間の教員養成コースを学ばせている。10年間で100人の教師を育成する方針だ。
 この5月29日に1期学生10人が卒業した。2年間、授業料や生活費を援助してきた国際ソロプチミスト長浜の会員3人が卒業式に出席し、卒業生や在校生と対面。日本からの記念品をプレゼントし、これから始まる僻地での教師生活にエールを送った。「卒業生が地域の女子教育のリーダーとして活躍することを願ってやまない」と期待を込めている。
◇なお、国際ソロプチミスト長浜では同協会に賛同し、「教育里親」を募っている。
 1カ月1万円の支援を5年間(就学2年、教員義務期間3年)続ければ、小学校教師1人を養成できる。費用は就学中が授業料、教材費、生活費、寮の運営費など、僻地小学校への勤務後は給与補助、教材費補助など。1口5000円から。学生との文通や、視察もできる。
 この教育里親制度は、女性教師を養成できるだけでなく、彼女が小学校で指導することでその何倍、何十倍、何百倍もの数の子ども達に教育の機会を、夢や希望を与えられる。
 関心のある方は国際ソロプチミスト長浜の広報委員長・北村晃子さんTEL(63)6775へ。

2008年06月06日 16:52 |


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