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携帯電話の持たせ方(見聞録)

 政府の教育再生懇談会が26日、第1次報告を福田首相に提出した。携帯電話は、必要のない限り小中学生に持たせないよう、保護者や学校、関係者に協力を求めているのが出色だ。
 また、携帯電話を持つ場合は、機能を通話などに限定し、携帯電話会社に対しては通話やGPS(全地球測位システム)機能に限定した機種の開発と普及を促している。
◇日々の生活に必要不可欠な存在となった携帯電話だが、子ども達の間ではインターネットの「出会い系サイト」「学校裏サイト」「自己紹介サイト」などを介した売春、いじめ、暴行事件などが相次いでいる。
 例えばインターネットという仮想世界の掲示板での言い争いが、現実の暴力事件に発展したり、いじめの書き込みが登校拒否を誘発したり。
 特に、出会い系サイトを悪用した犯罪には未成年者の売春などが多いが、大人だって被害者になることが少なくない。
 今月、大津市の寺院で22歳の女性の遺体が見つかった事件では、女性が携帯電話のサイトの掲示板で複数の男性とやりとりしていたことが判明し、捜査本部が関心を寄せている。
◇さて、教育現場はどう対処しているのだろうか。
 長浜市教委では、生徒が小中学校に携帯電話を持ち込むのを原則禁止とし、何らかの理由で持ち込む際は電源を切るように指導している。
 しかし、親が子どもに携帯電話を持たせることには口を出すことはできず、有害サイトにアクセスさせないよう啓発するにとどまっている。
◇内閣府の昨年3月の調査では、携帯電話を介してインターネットを利用しているのは小学生27・0%、中学生56・3%、高校生は95・5%。こんなにも子ども達の間で普及しているのは、メール、カメラ、インターネットなど便利な機能がついているからである。
 親にとっては、いつでも子どもの安否を確認できる安心アイテムだし、携帯電話がないと、子どもが仲間はずれにされるかもしれないという思いもあるだろう。
◇「小中学生に持たせるな」という主張は、一見、横暴だが、その方向性は間違ってはいまい。携帯電話を介したインターネットの世界で、子ども達が無防備でいるならば、一定の規制はやむを得ない。
 ポイントは、社会的に未熟な子ども達が、「便利すぎる」機械を手に入れ、保護者の目の届かないところで好き勝手している現実をどう変えるのか。どのような形なら携帯電話を持たせても良いのか、という議論が大切だろう。
 有害サイトの取り締まり、機能限定機の開発、政府による法規制が進展するのかは未知数だ。
 なら、家庭内でのルール作りを徹底させ、子どもの利用状況をしっかり管理するのが、携帯電話を持たせる保護者の責務だろう。自身の子どもが被害者になるだけでなく、加害者となる可能性もあるのだから。

2008年05月27日 15:47 |


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