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藤岡幸夫氏の願い(見聞録)

 昨22日、びわのリュートプラザでの関西フィルハーモニー管弦楽団(関フィル)の「リラックス・コンサート」を聴いた。
 9月6日の市民会館での本公演を前にしたプレイベントで、フルート、ハープに加え、ファゴットと呼ばれる木管楽器の計3人が出演。正指揮者・藤岡幸夫氏と事務局長・西濱秀樹氏が軽快なトークを交えながら、奏者や曲目を紹介した。
 ハープ演奏体験やファゴットの解体ショーなど、来場者を楽しませる演出があり、それでいて、「アヴェ・マリア」「アルルの女」「リベルタンゴ」など、どこかで聴いたことのある曲や、NHK朝の連ドラの主題歌を披露。日本民謡を取り入れたハープ演奏曲も興味深かった。
◇敷居が高いうえ、聴いていたら眠くなる―と、誤解されがちなクラシック音楽の裾野を広げるため、関フィルは藤岡氏を先頭に、積極的に地方公演を行い、地域の音楽活動を活性化させている。
 関フィルは1970年、阪神地域の若手奏者ら25人で「ヴィエール室内合奏団」として発足。82年に現在の関フィルに改称し、03年からNPO法人として活動している。
 大阪では複数のプロ・オーケストラが活躍しているが、関フィルは他と違って滋賀に馴染みが深い。というのは、毎年のように長浜、野洲、高島などで「リラックス・コンサート」と銘打った演奏会を開催しているからだ。
◇地方都市の宿命だろうか、どうしても芸術に触れる機会が限られてしまう。クラシック音楽もそうで、都市部では毎週末、どこかのホールで演奏会が開かれているが、地方は年に数回。
 関フィルは地方で精力的に公演を続けている。特に滋賀公演が盛んになったのは、新鋭・藤岡氏が正指揮者に就任した2000年以降。
 藤岡氏はクラシック音楽に付きまとう固いイメージを払拭するため、演奏の間にトークを交えたり、来場者が参加できる企画、学団員によるプレ公演の開催など、普段クラシック音楽を聴かない人にも楽しんでもらえるように工夫している。
 聴かせっぱなしの演奏会でなく、地元住民とのコミュニケーションを大切にしているわけだ。
◇長浜市民会館での「リラックス・コンサート」は9月の公演で6回目を迎えるが、過去5回はすべてチケットを完売している。
 初開催時のエピソードがある。藤岡氏が会場の市民会館を下見に訪れた際、反響板がないことを指摘すると、同館の職員が公演までに手作りしてくれたという。藤岡氏はホール側の意気込みに感動したと、後日振り返っている。
◇昨晩のコンサートは前売り2000円という価格設定。公演の構成を含め、クラシック音楽への敷居を低くしようとの配慮がみられる。
 次回の関フィルのプレ公演は7月30日の浅井文化ホール。金管楽器奏者11人による舞台。浴衣姿での来場者には特製ステッカーなどをプレゼントするという。

2008年05月23日 16:37 |


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