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褒め合う心(見聞録)

 天理教のSさんが発行している「陽気ぐらし新聞」。25日付け滋賀夕刊で紹介したが、湖北地域で評判を呼んでいる。
 掲載されている人生訓は、500文字程度なので、たった1、2分で読めるが、その内容は現代の社会や家族が失いつつある、助け合い、励まし合い、楽しみつつ生きるという、前向きの歩み方。
◇例えば「褒め合う家族」の一節を紹介すると―。
 「褒められると自信がついて、やる気がわいてきます。褒められて嬉しくならない人はおりません。上手な褒め方であれば、もっと嬉しくなります。人間は、自分を嬉しくさせてくれる人を信じたくなります。また、尊敬されると、相手を尊敬する気持ちが生まれます。家族は、誰よりも信じ合い、誰よりも尊敬し合うものでなければ。そしていつも『ありがとう』と礼を言い合い、感謝をし合うと、そこから助け合いがうまれます。助け合いは信頼の始まりです(中略)家族が褒め合い、尊敬し合い、感謝し合い、助け合っていると必ず家族は繁栄します」。
◇24日付の米科学誌「ニューロン」によると、褒められると脳が喜ぶことが、脳内画像の解析から科学的に証明された。
 自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)の教授グループが世界で初めて、褒められた人の脳内画像の撮影に成功したというもの。
 その画像から、人に褒められた時の脳内部位「線条体」の活動が、金銭のような報酬を得た時と同じ動きをすることが判明。他人から評価されることも「報酬」として認識されることが分かった。
 研究グループは「『褒められと伸びる』ともいわれる人間の社会的活動の解明への第一歩」とコメントしている。
 報酬をもらう時と同じ作用というのは、なんとも下世話な結果だが、褒めるという行為が、人間の感情にプラスになるということが科学的にも裏付けられた訳だ。
◇古来、宗教と科学は相反するような関係だが、科学技術の進歩が、先人の人生訓や宗教の教えを裏づけることになるのだろうか。
 とはいえ、科学的根拠がなくとも、信頼や尊敬、助け合いの心が、より良い人間関係の醸成、平穏で温かな社会の構築に繋がることは、人間の感覚からして、しごく当然のこと。
 ただ、その感覚をどこかに置き忘れている人間が増えているのが、今の世の不幸か。「陽気ぐらし新聞」を無償で配る信仰者に見習い、善意の輪が人の心を少しでも変えてゆけると信じていたい。

2008年04月25日 17:55 |


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