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解散はあるか、ないか

 このごろ、どこへ行っても話題になるのは政局の先行きである。
 福田政権が立ち往生に近い局面を見せていることから、そぞろ吹く風が解散の声である。
 「解放はあるのでしょうか」。「あるとすればいつごろですか」。よく聞かれるが、そういう解散風をあおっているのは新聞か。それとも関わりのある政治家たちか。
 いずれにしても来年9月で任期が満了するからおおざっぱに言えば、いつ解散があってもおかしくはない。そうは言うものの、解散の声が政局がらみで台頭しているのは政権担当者にとっては名誉なことではない。
 いま、解散が国民の話題になっているのは、福田政権が崖っぷちに立っているからである。言葉を変えれば政策に行き詰まっているからである。そのため政権運営がもたもたし、国民の信が薄らぎ始めたといえよう。
◇抜き差しならぬ窮地に立つときを「前門の虎、後門の狼」にたとえる。
 福田さんの前門の虎は民主党であり、後門の狼は自民党内の反改革派である。
 政権が安定し、さゆらぎもしない時は、解散風など吹くはずがない。
 気の早いマスコミは、内閣の支持率を刻々と報道するし、次の総理には誰が望ましいか、と世論調査する。そうした風は福田さんにとっては望ましいものではなく、逆に足を引っぱられるようなものである。政権がもたついて、総理の威令が与党内に響かず、結果的に国民から不信の声の募るのは、総理の器量と指導力によるものであり、その責任の一端は自民党の執行部にある。
◇なぜ、福田さんが崖っぷちにに立たされているのか。要するに旗を振っても党内が素直についてこないし、不退転の信条がないから、なんということなく頼り甲斐のない宰相に見えてくる。はっきり言えば国民の気持ちとずれている感じがするのである。そのずれはどこから来ているのか。やはり小泉さん時代の抵抗勢力におんぶして生まれた政権だけに、その勢力(反改革派)に頭が上がらず、国民の求めている方向とずれているからである。
◇例えば、小泉さん時代、小泉改革に抵抗したのは親中派だった。彼らは中国の顔色をうかがって、小泉さんの靖国参りに反対した。
 小泉さんが道路公団の民営化を進め、道路特定財源の一般化を叫ぶや、これを骨抜きにしたり、反対した。
 小泉路線を継承した安倍政権が公務員改革に優先して取り組んだが、結局、潰されてしまった。いま、福田政権で、その仕上げが最終段階に来たが、名前だけの改革で、官僚の人事権など骨抜きになってしまった。
◇今日、国民の不満を買っているものの一つが、対中外交の腰抜けである。毒ギョウザについて、いち早く輸入禁止の措置をとるべきだったが、もたついている間に、中国側の宣伝を許し、日本側にも原因があるのかも、と思わせるような、いい加減な対応になってしまった。
 そして、目下、世界の世論が指弾している中国のチベットにおける人権弾圧への無対応である。明確に中国を批判し、人権を踏みにじる鎮圧政策が北京オリンピックの信用を落とすことを、日本の首相として発信することが期待されたが、福田さんは見て見ぬふりをして、世界に信用を落としている。
◇この内閣は早晩潰れるだろう、と見られながら、解散出来ないのは、いま解散したら自民党は議席を減らし、政権党から転落しかねないという危機感があるからである。しかし、つぶれかかった企業は信用が無いから破綻を一層早めるように、国民の支持率の低下した内閣が居座り続けるのは国民の利益にならない。七月のサミットまで持てばよし、サミット後、総辞職し、次の内閣で解散する可能性が強いのではないか。そう僕は分析している。【押谷盛利】

2008年04月07日 18:18 |


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