道徳教育に諺を(見聞録)
2月21日付け滋賀夕刊に掲載した「学校の道徳教育は限界か?」の記事が13日の市議会一般質問で取り上げられ、北川貢造教育長が所見を語った。
記事は長浜南中学校での道徳教育の成果を、生徒への意識調査から検証したもので、生徒の7割が道徳授業を有益と回答したものの、半数以上が「面倒だから」などと、道徳の授業で学んだことを実践に移すのに消極的だった。学校の授業だけでは生徒の道徳観の醸成は限界で、親の道徳観の欠如も一因では、との内容だった。
この記事に対して、北川教育長は「学校での道徳教育が限界とは考えていない。学校でやっていれば、いつか社会も変わるに違いない。そういう姿勢で取り組んでいる」と、力強く語った。
そのうえで、「私達は親を教育することはできませんので、地域の自覚、取り組みを待たざるを得ない。学校で道徳を(児童、生徒に)語りかけることによって、次の世代では変わってゆくだろうと、思いながら取り組んでいる」と心情を明かした。
◇これは、吉川富雄議員の質問に対する答弁。同議員は現代の社会規範意識の低下を憂い、「親の道徳観の欠如」を指摘した。
そして、児童、生徒の道徳観の醸成のために、「長い日本人の生活の中で生まれた様々な諺(ことわざ)は、日本文化の大きな遺産。道徳の授業に取り入れてはどうだろうか」と提案した。
諺は古くから世代を超えて受け継がれてきた教訓や風刺。
吉川議員の提案の背景には、諺が家庭の核家族化により、親から子、子から孫へと伝わらない現状への憂えがあるからで、学校の授業で諺を取り上げることは情操教育の一助になりうるし、子ども達が家庭に持ち帰って調べることで、家族や地域での道徳観醸成にもつながる。
北川教育長は「鉄は熱いうちに打て」「撒かぬ種は生えぬ」「人のふり見て我がふり直せ」といった諺、「こぶし腰浮かせ」「傘かしげ」などの仕草を取り上げ、「日本の長い歴史の中で人のありよう、生き方の知恵が凝縮されている。まさに日本の文化、遺産」と語り、学校で積極的に取り入れてゆくことを約束した。
◇誰もが知る諺に「三つ子の魂百まで」がある。3歳までに形成された性格や知能は100歳まで変わらないとの意味で、幼少期の子育ての重要性を説いたものだが、教育の基本は家庭、ということを改めて噛み締めるべきだろう。
2008年03月14日 13:41 | パーマリンク
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