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移民100周年の節目に(見聞録)

 彦根警察署に25日、来日外国人を支援するチームが発足した。交通事故や犯罪にまき込まれないように、啓発教室を開いたり、各種の相談にのる。
 彦根署管内(彦根市と犬上郡)には外国人約2600人(全住民の1・9%)が居住し、ブラジルからの出稼ぎ、中国からの研修生が大半を占めている。
 長浜市の4170人(全住民の4・9%)に比べると少ないが、交通や法律、警察の役割など、日本の生活ルールを知らない外国人が少なくないうえ、言語、宗教、文化の違いから近隣住民とのトラブルも起こりえる。110番の方法さえ知らない外国人もいて、防犯上の課題ともなっている。
◇彦根署支援チームの顧問には彦根市役所で通訳などを担当している日系2世ブラジル人の奥村ルシア克子さん(46)が就任した。来日して18年目になる。
 チーム発足式の後、彼女から来日している日系ブラジル人の思いを聞いた。
 彼女によると、世界の国々の中でほんの一握りの先進国だけが裕福な生活を送り、その暮らしぶりがテレビやインターネットを通じてブラジルに伝わる。日系ブラジル人は少しでもチャンスがあれば、出稼ぎに行きたいと願うのが心情だという。
◇日本は1990年に出入国管理法を改正して日系外国人の受け入れを始めたところ、ブラジル人が大挙し、現在は国内に30万人がいる。
 彼らは工場などで「3K」の仕事に従事し、賃金や待遇も決して恵まれたものではない。奥村さんは日系ブラジル人が「単なる労働者」として扱われ、日本生活に馴染み、溶け込めるような政策が取られていない、と受け入れ体制の不備を指摘している。
 特に心配しているのは、子ども達の教育問題。親に連れられて日本に来たものの、言語も習慣も異なる日本の学校生活に馴染めず、授業にも付いてゆけず、不登校になったり、非行に走ったりするケースがある。
 親は職場に居場所を見つけるが、子ども達は勉強も就職もせず、居場所を失ってしまう。
◇そんな中、長浜市教委は昨年4月、市内に転入してきた外国人児童向けに日本の学校生活や簡単な日本語を指導する教室「和(なごみ)」を開設した。これまでに26人が卒業し、その成果について市教委は手ごたえを感じているようだ。
 以前は学校生活にストレスを感じている子どもが多かったが、指導教室の卒業生はうまく学校に溶け込めていると、現場の教師から好感触を得ているという。
 また、指導教室での活動には市民をはじめ、彦根の県立大、滋賀大の学生が無償で手伝い、そういう献身的なボランティアの輪も子ども達の心を開いているようだ。
◇今年はブラジルへの移民が始まってちょうど100年。両国の国民が手を取り合い、友好と交流の気運が盛り上がることに期待したい。

2008年02月26日 15:13 |


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