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飲料水と上水道不信

 ゴミ戦争と水騒動対策は刻下の急務であるが政府も地方自治体も案外のんびりしている。政府や自治体はその所管の役所の数を増やせば目先をごま化すことが出来ると考えるのか、問題の発生とともにすぐ役所の機構いじりを考える。
 いま、政府は消費者対策に消費省を考えているが、これは民主党の政策でもあり、一見、進歩的と思われるものの結局、機構いじりの弊を招くがおちである。
 別に新しく消費省などと無駄な役所を設けなくとも総務省、通産省、環境省の中でも充分対応出来るわけで、むしろ大事なのは、現状をつぶさに分析して、消費によるマイナス面と消費生活上の危険や有害性について具体的な規制や処方箋を推進することが大切である。
◇ぼくがしばしば心配している水問題一つを取り上げても消費と如何に多く多彩に関わっているかが分かるはず。
 いま、日本人は毎日の飲み水を何に頼っているか。これ一つをテーマにしても水と消費問題が抜きさしならぬ状況下にあることが知られよう。
 国民の多くは50年前は地下水や河川水など自然の水を飲用にしていたが、以後衛生面と文化生活の上から上水道が普及し、これを飲用としてきた。
 しかし、ここ10年のうちに上水道の飲用を拒否する機運が高まり、最近ではペットボトル入りの水商品が飲用の王座を占めるようになった。
 同時に水道水の浄化剤や浄化設備が要求されるようになった。
◇僅々50年の飲用水の歴史と構造にライトを当てただけでも行政の上で水問題が刻下の大事であることが証明できるといえよう。
 われわれは長い間の慣習で水はタダであるとの観念を抱いてきた。
 この観念を打破したのが上水道だったが、その上水道が今、飲料として国民からソッポを向かれているというのは極めて深刻な問題である。
◇なぜ、上水道が飲料に向かないのか。それは原水、すなわち水源の不信につながる。
 水源の水質が悪化すればするほどそれを浄化するための薬剤使用の量が多くなる。薬剤を多量に使い、より効果的な化学物質を用いれば当然ながら水の味に影響してくる。
 飲料に使う以上、舌の感覚を無視にするわけにはゆかぬ。大都市や水不足地帯の上水道は臭気や塩素の味など拒否反応を受けることになる。
 そこで、飲料用として販売されるペットボトル入りを購入するわけだが、残念ながら高級飲料の感じが否めない。
 いきおい家計を圧迫することになるから、消費者は選択に迷う苦痛を強いられる。
◇では、行政や政治は水問題についてどんな政策を即刻推進すればよいのか。算術ではないが、逆算してゆけば自ら答えは出てくるのではないか。
 先ず、上水道の水をうまくすることである。それは水源地の水を美しくすることである。原水を美しくするには原水を採る山や川や地下を美しくして、水の汚染を一掃することである。
 このことだけでも政治と行政の打つべき手は革命的情熱と勇気を要する。一つは産業廃棄物対策。今一つは河川、野、大地に対する汚染対策と法規違反への罰則強化であろう。
 地下水の汚染は産業廃棄物の埋立や農薬、化学肥料の野放しが原因である。
 河川や野、大地の汚染については、汚物や消費の残り屑、タバコのポイ捨て、空き缶、ペットボトルなどの投げ捨ても加害者であり、この禁止措置には手厳しい処罰を考えねばなるまい。
 産廃は工業と消費に関連する大問題であり、次回に検討する。【押谷盛利】

2008年01月28日 13:40 |


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