成人と行く末(よもやま)
14日は「成人の日」。長浜、東浅井の3市町では13日に成人式が開かれ、長浜市は987人、虎姫町は77人、湖北町では116人が新成人となる。まずは大人の仲間入りをした皆さんにおめでとうと言いたい。
1月15日が成人の日と定められたのは昭和23年。平成12年からはハッピーマンデー法に基づき、1月の第2月曜に改正された。
20歳を成人としたのは中国の古書「礼記」にならったとされる。中国では男子の20歳を「弱」といい、元服し冠をつけて成人を祝った。若者のことを「弱冠」と言うのはここからきている。
江戸時代、武家社会には元服の儀式があり、男子は数えの15。女子も髪上げがあり、早いところは13歳だった。いずれも体の成熟と一致しており、子どもを作れることがひとつの基準であったと考えられる。日本では現在、結婚できる年齢を男子が18、女子が16と決めているのも同様の理由。
元来、成人というのは一人前という意味。何をもって一人前とするかは時代や民族によって考え方が異なる。古代社会や狩猟民族では戦(いくさ)や狩猟ができるか否かが成人の指標。家族の存続を重視する朝鮮では結婚が成人の指標とされ、30歳でも未婚なら成人として扱われなかった。
朝鮮の青年は昔、成人しても結婚するまではリボンをつけたお下げ髪(チョンガー)をしていた。独身のことを「チョンガ」と呼ぶのはこの風習に由来している。
アメリカの成人は高校の卒業。高校までが義務教育のため、卒業すれば進学や就職などで一人暮らしを始めることが多いので、成人の目安となっている。このほか、世界を見渡すと18歳成人国が多い。国立国会図書館の調べでは185カ国のうち、18歳を成人にしているのは実に162カ国、88%におよぶ。サミット参加国で成人年齢が20歳は日本のみ。
◇20歳になると法的に飲酒、喫煙などが可能になるが、実際は規制が甘く、法を守っている人は少ない。飲酒や喫煙が20歳未満だと発育に影響すると言われるが科学的な根拠はないとも言われている。
成人映画、ビデオは18歳以上。これは性風俗を扱うもので、男性の婚姻年齢が法的に18歳以上ということに由来している。最近は過激な描写の作品などについて「R15」指定という15歳以上限定の映画もある。
選挙権は20歳からだが、自治体などが行う住民投票で投票権を18歳に引き下げたことがあった。平成15年2月、長浜市議会の合併住民投票は18歳以上を対象とした。当時は「住民投票ブーム」と呼ばれ、競うように「18歳以上」や「永住外国人」に投票権を与えた。長浜でも若い人たちに政治に関心を持ってもらおうと門戸を広げたが、フタを開けると投票率は45・35%。過半数を割り、主催者の思惑を外れ、企画倒れに終わった。
◇今、世の中では「地球温暖化」「汚染」などの環境問題が叫ばれている。また、湖北地域では行財政のスリム化を目指す1市6町合併が焦点となっている。
これらの問題は先人が将来のことを考え、長期的な政策を行っていれば、ここまで深刻化しなかった。
工業化による経済の発展は当然、CO2の排出量を増やす。企業が儲かると税収は増え、自治体はカネをばらまき、ハコモノを建てる。
政治家や財界人は20年、30年後のことなど考えず、なりふりかまわず、私利私欲に走った。その結果が環境破壊や財政危機を招いた。
◇選挙の投票率低下の要因に若者の選挙離れが問われている。棄権した人に取材しても「政治に関心がない」「誰に入れても同じ」との声が返ってくる。
しかし、これからの日本を変えていくのは若い世代の人たちの力。自覚を新たに、ニュースや新聞に目や耳を傾けてほしい。ほんの小さなことかも知れないが、1人の力でも政治や社会を変えることができるのでは。
2008年01月13日 13:28 | パーマリンク
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