亥年と選挙(浅井よもやま話)
今年はイノシシ年。新聞やテレビに「猪突猛進」という言葉が良くでる。これは(イノシシが前後を見ずに突進するように)向こう見ずに事をすることを指す。ところがこれは間違いで、本紙の元旦号の「イノシシクイズ」をみればわかるが、これまでの研究で、イノシシは警戒心が強く、実際は臆病で慎重派。常に周囲に気を配りながら行動していることがわかっている。
また、イノシシの生態に詳しい農業技術振興センター湖北分場の山中成元さんによれば記憶力に優れ、学習能力が高く頭脳はサル以上に賢いという。亥年生まれの人を良くも悪くも「猪突猛進の性格」と例えるが、今後は改めなければならないかも。
◇12年に1度来る亥年には「亥年(いどし)現象」と呼ばれる政治現象がある。朝日新聞の政治担当編集委員だった故・石川真澄さんが名付けたものだが、この年の参院選は自民党が苦戦を強いられる、といわれる。
1947年以降、統一地方選挙は4年に1度、参院選は3年に1度行われている。そのため4と3の最小公倍数の12年に1度、春の統一地方選挙と夏の参議院選挙が重なり、それが亥年にあたる。
地方議員たちは自らの死活問題である春の統一地方選に向けて活動をするため、夏の参院選では応援運動に注ぐ力が減ってしまう。自民党は地方有力者の集票に依存した政党のため、有力者の応援の影響をもっとも受けやすいため、自民党が苦戦を強いられる。
ただ95年(亥年)までと状況が異なるのは「自民党と公明党が連立関係」にあること。06年10月の補欠選挙でも、公明支持層の8~9割が自民候補にまわり、自民の圧勝を招いた。これを考慮すると、今回は「逆・亥年現象」となり自民党が公明党の強力な支援を受け、堅調に戦う可能性もある。
組織的集票力が乏しい民主党にとっては、無党派層を取り込む「投票率」が頼みだが、参院選の投票率は低いため、獲得議席は伸び悩み、減少するかも。
◇県内では市町村合併に伴い春の地方選の数は大幅に減少し、県議選では長浜と旧東浅井は選挙区がひとつになり、定数が(3)に改められた。
改正に伴い、これまで旧長浜市から出ていた候補を東浅井の有権者が投票できるし、その逆も可能となった。今のところ旧長浜は、候補乱立の模様だが、東浅井区域は今ひとつ盛り上がりに欠けている。
出馬予定者はこの時期、慌てて広報紙を配布したり、あいさつ回りで「顔売り」しているが、住民の間からは「この人たちが今まで何をしてきたか知らない」「~会や~式であいさつする時しか顔を見たことがない」「興味なし」と味気ない声ばかり。
◇昨年の知事選ではまったく無名だった嘉田さんが当選。「もったいない」が県民の心を動かした。今年は「新幹線新駅問題」が正念場を迎える。今回の県議選は候補者が嘉田県政とどう向き合うかが鍵といえる。湖北の住民は「凍結」を望んでいる。「山より大きいイノシシはいない」。政党のしがらみなどに拘らず、この声を届ける勇気ある者はいないのか。
2007年01月14日 13:52 | パーマリンク
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